相場を知らないマンダレーのバイクタクシー観光!男に声をかけられたらこんな半日になったよ!!
マンダレー中心部にある「マーン・ミャンマー・プラザ」という商店が入ったビルの前にいる時。歩道で売っているプリンを頬張っていると、男が突然声をかけてきた。
「ガイドブックハモッテイルカイ?」
僕はカバンの中にあった地球の歩き方を取り出すと、話しは続いた。
今回は知らないバイクタクシーの兄ちゃんに声をかけられ、マンダレーを半日観光した話しです。
- 話しかけてくるバイクタクシーの兄ちゃん
- マハムニパヤー
- 昼食
- エーヤワディー川
- クドードォーパヤー
- シュエナンドー僧院
- アトゥマシー僧院
- マンダレーヒル
- 最後にバイクタクシーのドライバーから
- 支払いまとめ
- 今回のドライバー
話しかけてくるバイクタクシーの兄ちゃん
「キュウオウキュウハイイゾ。クドードォパヤーハキレイダ。マハムニパヤーハスゴイ。エーヤワディーガワモイイゾ。マンダレーヒルモステキダ」
男は地球の歩き方をひとつひとつページをめくりながら、簡単だったが丁寧に説明をしてくる。
「君はそれらに連れていってくれるのかい?」
「モチロンソウダ」
「じゃあ、旧王宮は行かないから、それらを回って幾らなの?」
「2,000チャットダ」
2,000チャット……日本円にすると約170円だった。それは安いと思ったのと同時に、ちょっとおかしいと思った。なぜなら今いる場所から旧王宮までなら1,500チャット。街とマンダレーヒルの距離なら2,000チャット。事前に調べたマンダレーでのバイクタクシーの料金相場だった。しかしマンダレーでバイクタクシーを半日貸し切った観光の相場は、ネットのどこを探しても見つからなかった。僕は念のため持参したノートに「2,000K(チャット)」の文字と書くと、ドライバーはそうだと頷く。
もうこれは2,000チャットで回れたらラッキー。後から20,000チャットと言ってきたら払ってもいいかな。200,000チャット(以下K)と言ってきたら喧嘩するしかないなと思い、彼に半日観光の足となってもらった。さて、どうなるやら。バイクは市街の南の外れへ走り出した。
マハムニパヤー
マハムニパヤーはマンダレー最大にして最も重要な仏塔といわれている。入口で靴を脱ぎ、受付で入場料の1,800Kとカメラ撮影料の1,000Kを支払い内部へと進んだ。
まず一番先に目に飛び込んでくるのが、本尊にあたる高さ4mのマハムニ仏だ。マハムニパヤーの名もこの仏から来ているそうで、お堂のなかに納められた仏像は、人の背丈ほどもある台の上に安置されている。
金箔を購入した信者は階段を上って金箔を貼ることができる。実は僕も入場料を支払ったときに金箔が付いてきたのだが、熱心な信者の前に腰がひけてしまい貼ることができなかった。
境内で見逃せないのがもうひとつ。それは人間やライオンなど6体のクメール様式の青銅像だ。この像には、自分の具合の悪い部分と同じ場所をなでると、体の調子が良くなるという言い伝えがある。
僕は皆を習って撫でてみることにした。実は今年に入ってから、左腕の調子が悪かったのだが、この青銅像を撫でてからだいぶ良くなった。病は気から……偶然だと思うが、完全に治るにはもう少し通わないと、そうは問屋が卸さない?
昼食
お昼時に出発をしたこともあって、マハムニパヤーを後にすると、ドライバーおすすめの店で食事を摂ることにした。こういう時、ドライバーの仲間も集まった挙句、その支払と肩を落とすほどのぼったくりがあるのが、アジアのバイクタクシー観光の側面だと思っているが、今回はそのような出来事はなかった。
僕がスパイシーな料理がいいと応える形で、出てきたのが「鶏肉炒めのスパイシー」だった。これが抜群に美味しくて、なんだ、ミャンマーの食事って美味いじゃないかと、不味いと聞いていた先入観が吹き飛んでしまった。
そんな美味しい料理を僕も食べていいか?とリクエストするドライバーと昼食は共にすることになった。支払いは僕持ち。この手の観光でドライバーと食事をする時は、それが当然だと思っている。
そんなドライバーの年齢は20台後半で名前はアンアン。女性ファッション誌と同じ名前だ。アンアンはマンダレーで一人暮らしをしていて、実家はマンダレーから南へ数時間離れた田舎にあるらしい。その家族との集合写真をスマートフォンで見せてくれたが、すでに亡くなっている父の姿はそこになかった。写真には老いた母と女性の兄弟。そしてアンアン。実家の家計はきっと彼が補っていることだろう。
・鶏肉炒めスパイシー、ライス、スープ、トマト、水+TAX=3,900K(約319円)
エーヤワディー川
食事を終えると、市街地の西に流れるエーヤワディー川に来た。ドライバーはここを「プアー」と呼ぶ。どうやら貧困生活者が居住する地域のようだ。川の上には木造の家が並び、同じく木製の船が多く見える。
「生計は漁業なのか?」
「ソウダ」
この川に到着するほんの少し前に、砂利の上にマットを敷いただけの魚市場を通ってきた。エーヤワディー川で捕れた魚は、マンダレーの食卓に並んでいるようだった。
◇君の目に何が見えるの?
クドードォーパヤー
マンダレーヒルの麓に近い場所にある寺院が、サンダムニーパヤーだ。この寺院はミャンマーでお馴染みの黄金に輝く仏塔に目が奪われるが、その周囲に並ぶ白い小仏塔が有名らしく、SNS用だろうか、自撮りや記念写真を撮る人が見受けられた。
◇どこまでも続く小仏塔。確かに美しいです
◇ポストカードを売る女性。もの凄いパワフルさを突っ込んでは、2人で大笑いしました
◇僕は大人しいよ
シュエナンドー僧院
クドードォーパヤーのすぐ側にあるのが、シュエナンドー僧院。この僧院は木造で造られているのが特徴で、外壁や屋根に彫刻で装飾されているのが見えた。
アトゥマシー僧院
シュエナンドー僧院の目の前にあるこの僧院は、地球の歩き方にも書かれていたが、特に見るべきものがない。さすがガイドブック。
マンダレーヒル
最後に訪れたのは本日のメインである、マンダレーヒルだ。このマンダレーヒルは参道入口から徒歩で行くルートが王道で、色々なパヤーや像を見ながら行くことができる。しかしひたすら歩いても45分ほどかかるみたいなので、バイクタクシーで一気に頂上への入口まで来てもらった。ここからはエスカレーターを使い頂上へ向かう。
すると眼下にはさっきまでいたエーヤワディー川と、豊かな緑。その緑の合間から顔を覗かす黄金に輝く仏塔が見える。これは美しい。そして無駄な音がしない静かな景色にも心を奪われた。こういう場所はただただぼっーとしているだけで良い。
マンダレーヒルは標高236m。丘全体が寺院となっているマンダレー最大の聖地と呼ばれる場所。それだけに熱心な信者を多く見かけることができた。
眼下に広がる美しい景色から目をそらすと、人集りができている場所があった。近づいてみると、大きく緑色した蛇の置物が2匹並んでいて、その蛇の口に人々はお札を挟んでは頭を撫でている。蛇は中国、インドの神話にも出てくるが、ここミャンマーはどうなんだろうか。やはりインド北東部からミャンマーへとその神話は流れたのだろうか。よく分からないが、僕もお札を口に挟んで、良い子良い子。
さて、期待をしていたマンダレーヒルから見る夕日。それは厚い雲に覆われ、綺麗な夕焼け空は見えなかった。それでも遠くに見えた薄っすらと染まるオレンジ色の空を眺めて過ごした。最高な1日の終わりだと思った。
最後にバイクタクシーのドライバーから
ここまで約半日。希望する場所にはすべて連れていってもらったが、「これから夕暮れのシルエットが美しいウーベイン橋に行かないか?」と話すドライバー。今日の天気では夕日も望めないし、時間も遅いと思うが、念のため料金を聞くとプラス10,000Kと言う。あれっ?ここまでの2,000Kにプラス10,000K。特に高いとは思わないが料金が跳ね上がった。と言うことは……おかしい。
「今までの料金は2,000?20,000?」
「20,000ダヨ」
出た出た。ちゃんと持参したノートで確認したのに、これだから東南アジアの乗り物は一筋縄ではいかない。
あくまで想像だが、この道程を普通に行けば7,000〜10,000K。ただ、マンダレーヒルは麓ではなく、7合目まで昇り降りしてくれたから、プラス2,000の合計12,000Kぐらいだとは思う。僕は軽くぼったくられているのだろう。もっとも、これだけ回って2,000Kは安すぎるし、相場が分からないから何とも言えない。人柄は良い奴だったから、不信感を心のなかにグッとしまいこんで、ホテルまで届けてもらった。
支払いまとめ
・バイクタクシー代:20,000K
・マハムニパヤー:入場料 1,800K カメラ撮影料:1,000K
・食事:3,900K(2人分)
・エーヤワディー川:無料
・クドードォーパヤー:無料
・シュエナンドー僧院:外から見たので入場料なし
・アトゥマシー僧院:外から見たので入場料なし
・マンダレーヒル:入場料 1,000K(カメラ撮影料はとられなかった)
・ドライバーのジュース代:1,800K
合計 29,500K(約2,400円)
パヤーの入場料は行けば料金は必然的にかかるし、単純にバイクタクシー代だけで考えれば、頷ける半日になったのではないだろうか。そして地球の歩き方にも書かれているマンダレー入域料の10,000Kはどこでも徴収されることはなかった。これは徴収されない場所を巡ったからだろうか。よく分からないが、支払うものだと思っていたので、お得な結果となった。
今回のドライバー
僕のことを君のWEBサイトに載せてよと話すドライバーのアンアン。彼の連絡先を掲載するので、よく交渉したうえで頼んでみてはいかがだろうか。人柄は良かったので、あとはややこしい料金の話しだけだと思う。
Motro-bike Transport Service
名前:AUNG AUNG
電話:09-401681525
メール:sevenaungaung@gmail.com
場所:Corner of 27th&84th nearby the Zegyo Market
◇今回の位置関係
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