タイの旅を終えて 〜旅のあとがき〜
【バックパッカー backpacker】
低予算で国外を個人旅行する旅行者のこと。バックパック(リュックサック)を背負って移動する者が多いことから、この名がある。
バックパッカーへの憧れは今から十数年前。元祖旅のバイブルと言われた沢木耕太郎氏の個人旅行記「深夜特急」を読んでからだ。インドのデリーからイギリスのロンドンまで、バスだけを使って一人で旅する旅行記なのだが、日本からインドへ向かう途中に香港、タイ、マレーシアなどに寄り様々な人々と事件に出会いながらロンドンを目指すのだ。
これだけで今すぐ旅に出かけたくなるような心踊る旅行記なのだが、行動には至らなかった。航空券を買って飛行機に乗ればいいだけなのに。
旅について
では、なぜ今回初めての海外に行く決心をしたか。しかも個人旅行にしたのか。そして渡航先をタイにしたのか。それは本文でも触れているが、数年前にタイへ移住した友人S君の存在が大きい。旅先に友人がいるということは、初めての海外旅行にはとても心強い。だからタイを選んだのではなく、友人に会いに行ったのだ。ベトナムに住んでいたらベトナム。ミャンマーに住んでいたらミャンマーだったのだろう。十数年前に憧れていたはずが行動に移せなかったのだから、友人S君には感謝している。そして初めて感じた海外の風はとても刺激的で、魅了される理由が少しでも分かったつもりだ。
しかし、旅を終えるとひとつ疑問が湧いてきた。これは果たしてバックパッカー旅だったのだろうか。確かにチケットだけを購入し、リュックサック(僕はメッセンジャーバック)ひとつで国外へ旅立った。安宿にも泊まった。しかし何かが違うのだ。飛行機はそれなりの値段がするタイ国際航空。1人で入国したものの、2日目からは2人旅。しかも現地には友人がいる。本当に初心者には恵まれた環境だ。しかし、この様な恵まれた環境が次の旅への欲望と生まれ変わった。
「1人で数ヶ国を旅したい」
タイ旅行を終えて間も無いが、気付いたら航空券を購入していた自分がそこにはいた。
ブログについて
旅の最中はブログを開設しようとは思っていなかったので、写真がなかったり値段などの細かい情報をメモしていなかったりで、書き上げるとツメの甘いブログとなってしまった印象だ。もっと公開したいスポットにも行っているのに残念な思いだ。今後は多少ブログの形は変わるかもしれないが、課題を頭にいれつつ下手な文章にお付き合いして頂ければと思っている。
最後にひとつ
「旅の恥は掻き捨て」とはよく言ったものだが、失うものなど何もない。失うのは現実的にお金だ。しかし金額以上に得るものは大きい。旅に憧れているが踏みとどまっている人へ。
「思いきって飛び立ってみようじゃないか」
おわり