太陽ときどきポッパ山!朝日で始まり夕日で終わるバガン観光
2016.09.22:旅の5日目はバガン
旅の5日目は仏塔からの朝日を見るために、まだ街が暗闇に包まれている午前4時半に起床した。旅の最中にこんな朝早く起きたのは、カンボジアのシェムリアップで、アンコールワットでの朝日を見た以来だろうか。当然のことだが、朝日観光は眠気との戦いになる。
シュエーサンドパヤーで見る朝日
バガンには二千から三千もの仏塔があると言われている。そんななか、朝日を見る仏塔は、宿泊したニャウンウー地区から電動バイクで15分、オールドバガンにあるシュエーサンドパヤーを選んだ。朝日を見る仏塔としては、最もメジャーな仏塔だった。
暗闇の中特に目印もない広大な地域、さらに初見の場所にもかかわらず迷わないで来れたのは、前夜に一緒に来る約束をした宿の宿泊客、ウッチーが先導してくれたおかげだった。
急勾配な仏塔の先には、朝日を待ちわびる多くの人が早くも陣取っている。同じく朝日を見に来ている自分もそうだが、なぜ人はこんなにも朝日と夕日が好きなのだろうか。
◇朝日を待ちわびる人々。皆片手にカメラが基本です
そんな期待を背負った今日の太陽は、分厚い雲に覆われて夜が明けてしまった。そんな景色に肩を落としながら撤収する人もいたが、薄紫色の空もそれはそれでいいところもあった。
シュエーサンドパヤーをあとにすると、幾つかの寺院を回って宿へ帰ったが、深夜に降った雨のせいで足は泥だらけ。ぬかるんだ路面に電動自転車の足元を取られて四苦八苦してしまった。バガン観光は前日に降った雨も考慮しなければいけない。終わってから分かったことだった。
ポッパ山の岩峰「タウンカラッ」へ
宿へ帰り朝食を摂ると、宿に手配してくれた車で、バガンの南東約50kmにあるポッパ山の斜面にある岩峰の「タウンカラッ」へ出かけた。話しは渡航前に戻る。僕は当初インターネットを通してポッパ山の存在を知っていたが、タウンカラッの存在は知らなかった。知らないと言うよりは、画で見ていたタウンカラッをポッパ山そのものだと思っていた。そんなことも知らずに訪れたタウンカラッは、岩峰の頂上にミャンマー土着信仰の「精霊ナッ信仰」の総本山があり、地元ミャンマー人も多く訪れる聖地ということが分かった。
そして総本山だけあって、多くの精霊が祀られている。そのなかで目を惹くのが、あちらこちらで目にするおじさん像の「ボーミーガウン」だった。調べてみるとその昔、ポッパ山の祠で暮らし、数々の奇跡を起こしたと言われている聖人なんだそうだ。
境内入口から頂上までは約30分。ひたすら階段を登る。それにしても岩峰の頂上はひとつの街にも見えなくない。行ったことはないが、ネパール・ポカラの街はどんな街なんだろうか。ふと、そんなことを思った。
◇頂上からの景観がいいんです。登った人だけが味わえます
ニャウンウーの市場を散策
ポッパ山を後にし、再びバガン・ニャウンウーに戻って食事を済ますと、この地域最大の市場をウッチーと散歩した。そこで一番目をひいたのは、僕が好きな野菜の茄子ではなく、鮮やかなオレンジ色をしたみかんだった。
◇1個500K(約40円)で、思ったより高いみかん。綺麗なオレンジ色に惹かれて買いました
購入したみかんを早速剥いてみると、中身は日本のみかんと特に変わらない。しかしその味は甘みが凝縮していて、酸っぱさがない。こんなに甘いみかんを食べたのは久しぶりだった。
シュエーサンドパヤーで見る夕日
一日行動を共にしたウッチーがマンダレーへ向けて宿をあとにすると、夕日を見るため、早朝訪れたシュエーサンドパヤーへ1人で向かった。パヤーに到着すると、その回廊には夕日を待つ人々が早くも座り込んでいる。バガンの仏塔観光は朝日で始まり夕日で終わる。そんな気がした。
朝日は厚い雲に覆われて拝むことができなかったが、夕日は顔を出してくれた。無数の仏塔シルエットの向こうに流れるミャンマーの豊かな水源、エーヤワディー川。そして輝く夕日。やはり綺麗な夕日が見られれば、その日の1日は締まる。
夕日が山の向こうに隠れると、パヤーの下ではポストカードを売る子どもたちで溢れていた。この子どもたちがなかなかガッツがあり、他国の紙幣を多く見せては日本の紙幣が欲しいとねだってくる。
「今は持ってないよ。ホテルにあるよ」
「じゃあ、ホテルまで取りに行く」
おいおい、ホテルまで取りに来るのかよ。そもそも日本の少額紙幣は千円札。あげるには気前が良すぎる。サラッとかわすと、日が暮れたバガンの街を電動バイクで走り出した。
宿へ戻り、夕食を食べ、缶ビールで軽く喉を潤すと、早めに就寝をした。思えば朝早くからどっぷりと観光チックな1日を過ごしたのは初めてかもしれない。今日はちょっと疲れたようだ。
旅の6日目へつづく
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