有難く頭を悩ますLCC?香港エクスプレスの航空券をキャンセルした話し
例え行く気が無くても航空会社のウェブサイトを眺めては、架空の旅の計画を立ててしまうことはないだろうか。それが格安なLCCのセールとくれば、ついつい購入をしてしまう。こうなればいよいよ病気の域に入ったと僕は思っている。
羽田ー香港の航空券
確か昨年(2015年)の秋だったと思う。LCCの香港エクスプレスがセールを開催していた。運賃は220円。破格すぎるセール運賃だった。行く気はないものの翌年(2016年)2月の羽田ー香港の片道航空券を購入してしまった。安く簡単に航空券が手に入る時代に生きていることに頭を抱えた。しかし、破格の運賃設定の航空券は入手が困難だ。そんな運の良さを考えると、不思議なもので俄然行く気が湧いてきた。
出発日は2月3日の水曜日。羽田空港を24時前に出発する深夜便だった。仕事を終えたその足で羽田へ向かおうと思っていた。簡単な話しだ。でも、そうは簡単にいかないことがあった。それは復路の日程と金額設定だった。
行きは220円で行かせてくれても、帰りも同等の運賃では帰らせてくれないのだ。これが長期の旅行なら話は早い。香港から飛ぶLCCを利用し、バンコクなどへ向かえばいい。しかし、今回は7日の日曜日には帰りたかった。東京と香港を結ぶ航空会社は他にバニラエア、ジェットスターなどがあるが運賃は軒並みに高く、勢いで買った旅にしては予算が合わない。静かに肩を落とすしかなかった。
支払った合計の金額は3,240円。運賃以外に手数料及び諸税の2,570円と、なぜか再び手数料の項目で450円。不透明な明細は航空会社というよりも、LCCの宿命と言ってもいいかもしれない。例え運賃が安くても、ムッとする瞬間だったりする。
気持ちが傾くキャンセル
気持ちはキャンセルに傾いていた。しかし、購入したフライトをキャンセルできないのがLCCなのだ。一筋縄ではいかないのがLCCという航空会社だ。
◇香港エクスプレスウェブサイトより
念のため香港エクスプレスのウェブサイトで確認をしてみた。そこには、「低価格のチケットを提供するため、返金不可能」と書かれていた。予想通りだった。しかし、文章には続きがあった。それは空港税については処理料金として1人250香港ドルで返金が可能ということだった。日本円で約2,800円(2016年2月9日現在)。安くはない。220円の航空券を購入し、2,800円を支払ってキャンセルをする。LCCとはそういうもんだと言い聞かせるしかなかった。
香港エクスプレスに電話
しかし、どこかで見た記憶が蘇る。それは処理料金を徴収されない場合があるとのことだった。理由はわからない。そんな記憶を頼りに12月下旬(2015年)、香港エクスプレスに電話をしてみた。すると、たどたどしい日本語の男性スタッフが電話口に出た。僕はキャンセルをしたい意思を伝えると、予約番号とメールアドレスを聞かれ電話を切った。処理料金の話は出なくあっけなく終わった。
メールが届いた
しばらくするとメールが届いた。内容はリクエストを受け付けたという内容だ。その後再びメールが届いた。財務部の審査が必要という内容だった。それでも添付されたPDFに予約番号などの必要事項を記入し、メールを送信した。すると再びメールが送られてきた。内容はこうだ。
払い戻しは、営業日の周りの8週間でのお支払いに使用したのと同じクレジットカードの口座に反映されます。
最初のやり取りから2日が経過していた。一般的に刷り込まれているLCCの対応にしては速いと感じた。しかし購入したクレジットカードへの反映には8週間 かかる。そこは致し方ない。それでも処理料金の話しは出なかった。
クレジットカードの明細
それは「手数料及び諸税」の金額とピタリ一致。請求明細を見てもどうやら処理料金の250香港ドルは請求されていないようだ。別途の手数料450円は返金されていなく、不可解な面は残るが、運賃が220円のため納得できた。そして、8週間かかると思っていたその処理速度には一瞬目を疑ってしまった。
これなら例え行けるか分からなくても、激安運賃ならとりあえず購入をし、行けなくなったらキャンセルをすればいいものかと邪な気持ちが脳裏をよぎる。それでも、今回できたからといって次回できる保証はない。今日通れたからといって、明日通れる保証がない国境と似ているところがある。旅とはそういうもんだ。LCCとはそういうもんだと言い聞かせ、クレジットカードのWEB明細をそっと閉じた。
LCCの不可解で不透明な部分に頭を悩ませつつ、今回の返金は有難く頂戴をし、次回の旅の資金にまわすこととなった。
香港エクスプレス
電話:0066-3386-8015(日本)
営業時間:月~日:09:00 〜18:00
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