【釜山】韓国のマチュピチュ「甘川文化村」はアートで溢れる場所だった!
釜山で行ってみたい場所があった。それは韓国のマチュピチュとも呼ばれている、甘川文化村(カムチョンムナマウル)だった。
僕はマチュピチュに行ったことはない。それでも知識はあった。それはペルーにある世界遺産。標高2千メートル以上に存在したインカ帝国の遺跡は、多くの旅人が魅了される、いわば旅の聖地のような場所である。
そんな韓国のマチュピチュ、甘川文化村を目指した旅の一日を紹介したい。
甘川文化村への行き方
甘川文化村へは、韓国最大級の市場、チャガルチ市場がある、チャガルチ駅よりバスで向かった。
バス停はチャガルチ駅の3番出口から徒歩1分。目の前にはスーパーがあり、分かりやすい。
そして肝心のバスは、1番か2番を利用。車体には目指す「甘川文化村」と表記されており観光客に優しいバスである。
◇バス停の位置。初見でもわかりやすいです
バス料金と所要時間
バスの料金は1,100W。運転席の近くに、甘川文化村行きの料金を提示しており、交通ICカードのT-moneyか現金での支払いとなる。
また、所要時間は約20分。道中勾配のある坂道をグングンと登っていく。
◇さすが観光地。大勢の人が降ります
甘川文化村の光景
バスを降りると、眼下には山の斜面に沿って建てられた、カラフルな家々がある。これがインターネットで目にしていた韓国のマチュピチュなのだ。
山のなかに街が存在している。それがマチュピチュと呼ばれる所以なのかもしれないが、その色鮮やかさを目の当たりにすると、マチュピチュというよりは、ブエノスアイレスやリスボン、グアナファト、チンクエテッレ……、世界のカラフルな街並みが脳裏を過るではないか。
しかしそのすべてが悔しいかな、インターネットで見た景色なのである。だが目の前の景色は紛れもない韓国のマチュピチュなのである。いやはや、綺麗ではないか。
甘川文化村とは?
それにしてもひとつの疑問がある。それはなぜこんなにもカラフルな街並みが、山のなかにできたのかということだ。早速インターネット等で調べてみると9年前まで遡る。それは2009年に開催された町アートプロジェクト『夢見る釜山のマチュピチュ』によって、中腹の道路脇に10点の造形作品が設置されたのが始まりだ。
その後2010年には、第二次町アートプロジェクト(美路迷路プロジェクト)として、家と路地を保存、再生する文化の町づくりが進み、韓国のマチュピチュが形成された。
再開発ではなく、保存と再生。
日本の人口が減少している町、特に勾配が激しい山と海のある町は、参考になる町づくりだと感じる。そして僕はこのような町が好みである。
アートで溢れる
さて、この韓国のマチュピチュこと甘川文化村は、俯瞰で見るとカラフルな街並みに目を奪われるが、一歩路地に入ると、まるで迷路のような町になっている。そしてたくさんのアートで溢れており、そのひとつひとつにシャッターを切りたくなる楽しさがある。
街とアート
アジアを巡る旅をした人には分かると思うが、街とアートの融合は少なくない。たとえばマレーシアのペナン島にあるジョージタウンもウォールアート、ストリートアートで溢れていた。
そして香港の中環(セントラル)も、アートで形成されているうえ、オフィス街とバーがうまく融合された町づくりになっている。
これ、日本にもないのかな?
と思い調べてみると、いくつか存在していたが、住宅の外壁に描くストリートアートで溢れる町は存在していないように思える。
僕の好きな町、横須賀でぜひ取り組んでもらえないだろうかーー。
帰りのバス
帰りのバスは、来た時と反対側のバス停から乗車。分かりやすくて特に問題はない。
チャガルチ市場で朝食
今回の甘川文化村探訪。おすすめは、朝食をチャガルチ市場で摂ってから向かう旅程である。
新鮮な魚介類を想像してしまうチャガルチ市場。朝食なら地元の人が食べる鍋料理をサクッと4,000Wくらいで食べる。これがたまらない。
最後に筆者から
見てみたかった韓国のマチュピチュ。そこはアートで溢れた素敵な町だった。そしてマチュピチュというよりか、その鮮やかな色の世界に、ブエノスアイレスやリスボンの町を重ね合わせて見た。
日本も海と山に囲まれた町がたくさん存在している。再開発ではなく、再生と保存。その観点からいうと、たとえば尾道の町が当てはまると思うが、甘川文化村のようなカラフルな町がひとつくらいあってもいいんじゃないかなと感じた。
韓国のマチュピチューー。
行って良かったと思える町がまたひとつ増えた。
甘川文化村
住所:釜山広域市沙下区甘川洞
バス停:チャガルチ駅3番出口より徒歩1分。運賃は1,100W。所要時間は約20分。
その他:カフェや食事処有り
◇チャガルチ駅と甘川文化村の位置関係
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