韓国・釜山の男のひとり旅はコレだ!
韓国の釜山にいる。釜山は今回初めて訪れた都市だ。渡航前、現地の気温を調べてみると、昼間の気温は25℃にも達することが分かった。
成田空港のベンチに座ると、まだ見ぬ釜山を想像してみた。
日本にとって釜山は、最も近い外国都市と言ってもいいかもしれない。博多から空路なら一時間。フェリーなら三時間。どちらも運賃は高くない。
釜山名物テジクッパ
そんな旅の初日は、テジクッパから始めた。テジクッパとは豚肉(テジ)が入ったスープご飯。釜山の名物料理だ。
釜山のマチュピチュ
はじめて目にした釜山の街は、海と山に囲まれた土地だった。そして単なる起伏のある街ではなく、歴史の転換点があった、ドラマチックな街だということが分かった。
釜山は1876年、日本によって開港され、朝鮮半島の玄関口として繁栄した。のち1945年の日本の終戦時には、半島を出る日本人と半島に残る朝鮮人が往来する。そして1950年に朝鮮戦争が起きると、半島全土から避難民が殺到した。それが釜山なのだ。
そんな釜山の歴史を頭に入れつつ向かった先は、「釜山のマチュピチュ」と呼ばれる天川洞文化村だった。
マチュピチュとは15世紀のインカ帝国の遺跡。標高2,000メートル以上に位置する絶景のマチュピチュ遺跡は、世界の旅人から支持を得る聖地。行ったことのない僕でも知っている場所だった。
それが釜山にある?
僕は元来、海と山に囲まれた街が好きだった。南は長崎、北は小樽、関東なら横須賀がお気に入りの地だ。そこに路地裏好きの琴線に触れ、古い街並みの景観が加わる。それは釜山のマチュピチュも同じだった。
しかしマチュピチュというよりは……。一瞬、首を傾げてしまう。行ったことのない身に、比較する資格はない。承知はしている。それでも、あんな街、こんな街……。昔に旅した街の情景が脳裏を過って懐かしさを覚えた。
そんな釜山のマチュピチュを丁寧に歩いてみた。
デジカルビ
釜山で食事をするとき、「テジ」と付き合って旅をすれば、満足のいく旅ができる。今回の釜山旅で分かったことだった。
エアプサンとプライオリティパス
エアプサン(Air Busan)ーー。
乗ったことはないが、耳にしたことがあるLCCだった。
2008年、釜山ーソウル線に初就航したエアプサンは、アシアナ航空が親会社のLCC。日本には2010年、大阪と福岡に初就航している。
そんなエアプサンに、今回初搭乗となった。チケットの購入、チェックイン、機内の様子、機内食など、成田ー釜山の往復の模様を徹底リポートしたい。
>>>韓国LCCのエアプサンを徹底リポート!詳細はこちら
そしてプライオリティパスで入れる、釜山の金海国際空港「SKY HUB LOUNGE」も初体験。ラウンジの様子と食事を紹介したい。
>>>プライオリティパスで入れる金海国際空港「SKY HUB LOUNGE」の詳細はこちら
最後に筆者から
僕の旅は観光を除けば、旨い食事をして酒を飲むことしかしていないような気がする。そこに韓国サウナのチムヂルバンが加われば、韓国の旅のような気がする。
その韓国の旅は、都会の冷たさを感じる首都ソウルより、ゆるりとした空気が流れる釜山が断然に肌に合うことが分かった。
一人旅はなんでも南側がいい。
ルアンパバーンよりバンビエン。ハノイよりホーチミン。台北より台中。バンコクよりチェンマイ。あれ?チェンマイは北だぞ。酔いがまわってきたようだ。次の旅はパタヤでも行ってみるか。
一本300円のソジュが効いてきたようだが、床のオンドルは効いていない。肌寒い五月の釜山ひとり旅。初日は酔ってサウナの床で雑魚寝した。
その後の釜山旅
その距離と格安航空券のおかげで、釜山はすっかりお気に入りの土地となった。
そして釜山の旅は、テジクッパと共に過ごすこととなる。
人気の老舗店から、街なかのテジクッパ店を巡る旅。各店舗によって異なる味とキムチの味に舌を唸らさられる。
>>>釜山駅から一番近くて美味しい行列必至の人気店「本銭デジクッパ」に満足
失敗?のアワビ粥
失敗もあった。
それは日本人に人気のアワビ粥だ。
人気店「済州家(チェジュガ)」へ向かい、評判のアワビ粥を口に含むと、それは味がなく、首をかしげたくなる味。
後日、読者から卓上の塩を入れて食べるものだと、お叱りのコメントをいただいたが、たとえ塩を入れたとしても……。
素朴な味付けとアワビ、そして粥。健康食とういうことなのか。
この話しを友人の韓国人にしたところ、僕なら絶対この店には入らないという。
「釜山でチェジュ島の料理食べても仕方ないじゃん」
言われてみればそうなんだが……。
この会話には、旅行者とそうじゃない立場の温度差も交わった。
>>>釜山の人気店「済州家(チェジュガ)」で名物!アワビ粥とウニのスープ
韓国のひとり食事
韓国を1人で旅すると、決まって悩むことがある。それは食事だ。
韓国には1人で食事をする文化が流れていない。焼肉店に入っても、必ず2人前から、いや3人前の店も存在する。
そしてつきだしの小鉢の多さ。これも多人数を想定してのことだろう。
しかし1人で入っても肩身の狭い思いをしなくてもいい店舗もある。それを探すのが韓国の旅ということなのか。
釜山のとある百貨店に入り、飲食店街を巡った。するとお一人様専門の鍋料理店を見つけた。カウンターしかないその店は、皆壁に向かって鍋をつついている。そして目線はスマホの画面。時代の変化とともに、食事の文化も変わるのかもしれない。客層は皆若い世代。
韓国、そして釜山の旅は、もうちょっと見続けたい気がする。