【横須賀】汐入の昭和が香る大衆食堂「一福」でサンマーメンと伝説の中華丼

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2016.08

京急汐入駅の南に、見てそれと分かる大衆食堂があった。店の名は一福。僕が初めて訪れたのは今年の冬だった。友人と訪れた酒場散策の途中で、ご飯でも食べようかと、偶然通りかかった味のある食堂に目を惹かれ、引き戸を開けたのが最初だった。今回はヴェルニー公園周辺の散策を終えると、isLog [イズログ]の筆者ishikawaさんとやかんの3人で訪れた。

 

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内観


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◇昔ながらのラーメンの文字にそそられます

店内は小さなカウンターとテーブル席が幾つかある。店の奥には小上がりも見えるが、よほどのことがないと使われなそうな雰囲気がする。内観は決して綺麗とは言えないが、逆に作られた昭和の演出ではなく、昭和そのものの空気が流れており、懐かしさを覚えた。カウンターの側と冷蔵庫の上にあるテレビからは、リオデジャネイロのオリンピック中継が流れていた。

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◇時が止まった風景。レジの数字も止まっています

 
今回の食事の目的は、神奈川ご当地ラーメンのサンマーメン。昔ながらの醤油味にとろみのかかったラーメンだ。だが、せっかく3人いるので、3品注文をして、皆でシェアしようと話はまとまった。後の2品は、今は亡き横須賀出身のX JAPAN、hideが愛してやまなかった伝説の中華丼。そして焼きうどんの3品だった。
 

サンマーメン

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まずは神奈川ご当地ラーメンのサンマーメンだ。その名からサンマが入っていると勘違いする人もいるらしいが、全く関係がない。じゃあ、なんでサンマーメンと言うのか不思議に思い調べてみると、横浜中華街に本店を置く、聘珍樓(へいちんろう)の当時の料理長が考案した麺料理の説があり、当時のお品書きには漢字で「生碼麺」(サンマー麺)の文字があるとのことだ。

さて、味の方は想像通りの優しい醤油味で、とろみの具合も抜群だ。そのとろみが熱さを逃さず、口先を細くしては、フーフーと息を吹きかけて食べる。これがサンマーメンを食べるときの醍醐味だろう。 

・サンマーメン:530円

伝説の中華丼

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そしてX JAPANのhideが好んで食べていた伝説の中華丼。これは昔ながらの甘い醤油系の味わいだ。ライスと一緒に口へ運ぶと、ishikawaさんが一言。

「俺、こういう味好きです」

僕もその意見に同意した。しかし具材をよく見ると、海鮮が入っていないじゃないか。僕のなかで中華丼といえば、海老とイカは欠かせないのだ。特に歯ごたえのあるイカは欠かせないと思っている。だが目の前の中華丼には野菜と豚肉、そしてうずらの卵のみ。味は良いが、少々物足りなさを感じてしまう。しかしそのおかげで安く食べることができると考えれば納得。hideもこの中華丼を食べてトップスターの仲間入りをしたのかと思うと僕も……、いや今更スターはないか。

・中華丼:530円(小鉢に冷奴とお新香とスープ付)

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焼きうどん(醤油味)

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さらにもう一品。それは焼きうどんだ。この焼きうどんは注文した醤油味に加え、ソース味とケチャップ味があった。どれも想像ができる味だが、一番無難な味の醤油味を選択。するとこれが良かったのか、ほんのり醤油の味わいと鰹の風味が効いていて美味しいじゃないか。さらにピーマンも良い。僕は焼きうどんにピーマンはマストだと思っていて、これがソース味やケチャップ味でも入っていて良いだろう。この焼きうどんとピーマンの相性とはなんなのだろうか。うまく説明できないが、無いと物足りなさを感じてしまうので、一福の焼きうどんは合格だ。

・焼きうどん(醤油味):470円

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店の片隅には山積みになった大量の漫画本。これらを読みながら注文した品を待つ学生も昔はいたのだろうか。昭和の香る大衆食堂や酒場はどこも古い故に汚さが残る。だが、それをそのまま汚いと感じるか、味があると捉えるかによってテンションは変わる。もちろん僕は後者の方だったが、一福の店員を見ると随分高齢に見える。フライパンを振る手もいつかは限界がくることだろう。僕はこのような店がなるべく長く営業してもらいたいと思っているが、それは消費者の勝手な言い分なのだろうか。一福の優しい味わいに触れた3人は、山の住宅街「谷戸地区」へ向けて歩き出した。

つづく

一福(いちふく)
住所:神奈川県横須賀市本町3ー12
営業時間:11時から23時
定休日:日曜日

今回注文した品:サンマーメン 530円、中華丼 530円、焼きうどん(醤油味) 470円、瓶ビール 620円

  


◇一福の場所

 

持ち歩ける横須賀本 (エイムック)

持ち歩ける横須賀本 (エイムック)

 
横須賀本 (エイムック 3103)

横須賀本 (エイムック 3103)

 

 

 

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