【台中】台湾なのにベトナム人で溢れかえる東南アジア街!
台湾滞在:2016.03.20〜24
台中に着いた初日の朝、台中駅前は日曜日のせいか多くの人で溢れかえっていた。その人々の顔を見ていると、東南アジア系の人が目につくと感じていた。当然台湾人の姿も見てとれたが、肌が浅黒く、細身の体型は見てそれとすぐに分かった。
どこで見たか忘れたが、台中に東南アジア街があることを思い出した。そこは日本人観光客の姿はほぼ無に近く、マニアックな印象を受けた記憶がある。そして台湾は外国人による就労や移民に前向きに受け入れている話しも聞いたことがあった。
僕は主に東南アジアを旅するようになり、その国々同様、人々も好きになった。もちろん現地で仕事をしたことはなく、あくまで旅行者としての感性だ。なかにはずるい人もいたが、その多くは東南アジアの人々のおかげで快適に旅をさせてもらっている。だから台中駅前で多くの東南アジア系の人々を見たときには心が躍った。きっと台湾なのに東南アジアという括りも作用していることだろう。僕はまだ見たことがない、台中の東南アジア街を探して歩きだした。
継光商店街
台中駅からほど近い「継光商店街」へ来た。通りには東南アジアで見かけた文字が見える。どうやらここが東南アジア街のようだ。
通りを歩くと東南アジアという広い範囲を示す飲食店というよりは、ベトナム一国を示す飲食店が目立つ。
◇ここが台湾ということを忘れる
その一方でベトナムをはじめとする東南アジアの飲食店だけかと思いきや、地元台湾料理の店舗も共存している。
◇越南美食と臭豆腐の店舗が並ぶ
豆花の専門店がある。台湾のスイーツといえば豆花を思い浮かべる人も少なくない。食材には大豆を使用しており、食感は豆腐に似ている。豆腐のプリンといえば分かりやすいかもしれない。
◇どうやらテレビに出たこともある人気店のようだ
◇朝から店内は満員。テイクアウトの客もぞくぞくと来店
◇緑川西街はインドネシア料理店が目立つ。店内は満席でした
◇東南アジアの香りが色濃い通り。どこか懐かしい雰囲気もします
◇今回の位置関係
台中駅から建國路を進んで継光商店街を歩く。そしてインドネシア料理店が目立つ緑川西街を歩いた。そして第一廣場へ向かう流れである。
第一廣場
第一廣場に来ると多くの東南アジア人で溢れかえっている。何なんだこれは。今日は週末日曜日。休日を過ごす人が駅前に集まっている姿は想像つくが、その多くが台湾人ではなく東南アジア人である。なかなか面白い光景だ。
電脳ビルを彷彿させる第一廣場のビルへ入ってみることにする。
赤い提灯が美しい寺院がビルの入口にあった。
1階のフロアはスマートフォン関連のショップが目立つ。僕はそのうちの1店舗で、SIMの購入をした。
上階にもスマートフォン関連のショップは幾つかあり、電脳ビルとして存在感を保っているが、その昔は多くの台湾人によってもっと輝きを増していたらしい。月日は流れ、その後電脳系のショップは少なくなり、代わり存在感を示しているのが東南アジア・ベトナム系の飲食店ということらしい。
◇ベトナム人で溢れかえるスーパー
◇ベトナム料理店が並ぶ通り。ここはベトナムの路上ではなく、ビル内の一角なんです
◇通りに並ぶ料理に目を奪われます
◇ベトナムといえばフランスパンのサンドイッチ、バインミーが美味いんです
この一角は東南アジア街というよりは、ベトナム人街である。週末は昼から酒を煽りカラオケを熱唱する。彼らの休日の過ごし方を垣間見ることができる。その一方で酒を飲まないベトナム人の面白い光景が2階のエスカレター脇で見ることができた。
ベトナムの街角を歩き、路上のローカルフードを食べる。そんなときに座る椅子は決まって座高の低い風呂場の椅子を想像させる椅子だ。その椅子に腰を掛けて皆ポリポリと何かを口にしている。一体何を口にしているのか。僕はとても興味が湧き、一組のベトナム人に話しかけてみることにした。
ベトナム人とヒマワリの種
彼らが食べていたのは、なんとヒマワリの種だった。ベトナム人の庶民のおやつにヒマワリの種を食べる習慣があるのは知っていた。しかし、本場ベトナムへ行ったときにその光景を見たことはなかった。それがここ台湾・台中で見ることができるとは思わなかった。
そのヒマワリの種を器用に前歯で割り、中身をリズムよく食べ続けるベトナム人。僕もご馳走になり真似してみるが、なかなか上手く食べることができない。コツは種の両端の細い方を前歯の上下で挟みパキっと割る。そして白色の種の中身と対面することとなるのだった。
苦戦して取り出した種の味はしっかりとした甘みがあり、バターに近い風味がある。これがクセになって伸びた手が止まらなくなるが、初めて口にしたこともあってか胸焼けをして気持ち悪くなってしまった。慣れない食べ物はほどほどがよい。
そしてヒマワリの種と同様に楽しんでいるものがある。それは雨樋を改造したようなものに、何かの葉っぱに火をつけて煙を吸い込んでいる。何の葉っぱかは分からなかったが、得意気に吸い込む姿が印象に残った。まさか悪い葉っぱではなかろうか。
さて、彼らベトナム人の職業は分からなかったが、どうやら出稼ぎ労働者のようである。ベトナム北部のハノイとハーティンの出身地という彼らは、第一廣場でヒマワリの種とジュースで休日を過ごしていたというわけである。
そんな外国人の出稼ぎ労働者を台湾では日本よりも早く受け入れており、その出身国はベトナム、インドネシア、タイ、フィリピンなどが多い。そして職業は看護師、介護士、メイドなどが多く、一般的には裕福な家庭ではない人が出稼ぎに出ることが多いらしい。
では、なぜ彼らが台中の第一廣場前とその周辺に集まっているのか。台湾観光局に問い合わせてみたが、観光に関すること以外は答えられないと言われてしまった。僕にとってはこれ以上ない観光のひとつなのだが。
◇第一廣場でギター片手に酒盛りで大合唱。週末にはそんな光景が見られます
ヒマワリの種をご馳走してくれたベトナム人は、2人とも英語は喋れなかった。もっとも僕も喋れないのだが、簡単な単語すらも分からなく、彼らは英語など喋られなくても仕事ができる環境があり、ベトナム人同士によるコミュニティも確立されているのだろう。
◇彼らと一緒に宴会気分を味わうなら、第一廣場前で人気のチキンを買い、コンビニで酒の購入に走ります
◇サクっとした食感のチキンは30TWD。辛めのスパイスが効いていて、ビールのつまみに最適です
◇オシャレな観光がしたい人には、近くの人気アイスクリーム店「宮原眼下」がおすすめです
◇盛り付けが美しく、ボリュームのあるアイスが食べられます
最後に筆者から
台中の新市街は台中駅の北西に位置しており、三越などの百貨店やお洒落な飲食店などで賑わっている。その一方で、台中駅前の旧市街と呼ばれる地域は、街の中心が新市街に移動してから閑散とした時期もあったらしいが、今は東南アジア街として賑わっている。寺院や夜市の観光もいいが、マニアックな東南アジア街の観光もまた良し。人当たりの良いベトナム人とヒマワリの種を囲んで交流ができ、ますます東南アジアが好きになってしまった。
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