都会のテント村ルンピニー公園とタイ版焼き肉食べ放題へ行った話し
2014.05.08（10日目）
宿を出ると11時近かった。朝食と昼食を兼ねて宿近くの小さなレストランに入った。注文したのは大好きなシーフードをホワイトソースであえたものだ。これがとても美味しくて満足した。たまにはレストランも悪くないなと思った。
◇シーフードのホワイトソースあえ：220Bとホットコーヒー30B
食事を終えるとルンピニー公園へ出かけた。そこは都会のオアシス。緑と水に囲まれ「ここが本当に都会の中なのか？」という印象だ。しかし、それも一瞬のことだった。辺りを見渡すとテントやブルーシートの一面。都会のオアシスならぬ都会のテント村。そこは反政府デモ隊に占拠されていたのだ。
実は前日の７日、タイから世界的なニュースが配信されていた。2011年の国家安全保障会議の事務局長人事をめぐりインラック首相が職権を乱用したと認め、違憲と判断し即時に失職したのだった。僕が訪れているタイミングで首相が失脚とは。
2006年にタクシン氏が失脚した軍事クーデター以来続く政治対立。選挙で勝てないからデモで対抗といったところなのだろうか。また、憲法上クーデターも許容されると解することができるタイ憲法。やはりここはタイ。我が国日本では考えられないことだ。
日本では先日衆議院選挙があったが、投票率が戦後最低だとか。「一票の格差問題」はあるが「投票しない問題」はもっと問題なのでは。こういう場面だけ見ていると日本の政治家は楽だなと思う。国民はモノ言わないし国を動かす大きなデモやクーデターも起きないし。いや、本当に楽なのは国民そのものなのか？
ルンピニー公園をあとにすると、MBKへ向かった。MBKとはマーブンクロンセンターの略で、BTSサイアム駅にほど近い巨大ショッピングモールだ。開業は結構古くて３０年前。当時はアジア最大のショッピングモールだったとか。
◇MBK外観。サイアム駅から近いが最寄り駅はナショナルスタジアム駅
それもそのはず、すべてのショップを見ようと思ったら一日ではとてもじゃないが足りない。そしてこの界隈はMBKだけではなくサイアムディスカバリー、サイアムセンター、サイアムパラゴンなど銀座と渋谷が混じったようなモールがたくさんある。ハイソな近代的な建物とショッピング好きにはたまらないことだろう。
◇ヴィクトリーモニュメント近くの焼き肉食べ放題の店
夜は友人S君とヴィクトリーモニュメント近くで食事をした。タイ版「焼き肉食べ放題」だ。この店は大変賑わっていて活気がある。お皿に好きな食材や調理済の品を持ってきて、カセットコンロにセットされた鍋で肉を調理する。まあ、日本と変わらない食べ放題の光景だが、特徴的なのは鍋だろう。ドーム型の部分で肉を焼き、周りの水が入った部分で野菜を茹でて食べるのだ。野菜は焼かない。茹でるのだ。ちなみに肉は豚肉だ。牛肉ではない。タイ人は宗教的なものや習慣的なものから牛肉を食べないそうだ。
タイ版焼き肉はとても美味しかったのだが、調理済みのナポリタンスパゲティが印象的だ。タイ料理ばかり食べていたせいか、ケチャップ味のなんてことはないスパゲティが美味く感じた。それもそのはずか？タイ在住S君に至っては自宅から「エバラ焼き肉のタレ」を持参しているではないか。異国の地で暮らす食生活における生きる知恵といったところか。
一人で旅をしていると色んな料理やたくさんの量を食べれないから食事は質素だ。食べ放題の店も入らないことだろう。慣れ親しんだ友人と卓を囲んでする食事は「とても幸せなことなんだ」と改めて感じた。日本に帰っても大切な友人と一杯付き合ってくれる時間は「とても幸せなことなんだ」と感じながら飲まなくてはいけない。
◇食後はアヌサワリーチャイ駅近くの「スカイトレインジャズクラブ」屋上にある展望バーへ。その名の通りBTSのトレインが見えるが、音楽はジャズではなくアメリカのバンドFoster the peopleが流れていた
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