タチレク観光で置屋は定番なの? そしてシラケる首長族の村から偽物ブランド!さらに料金で一悶着!!
ミャンマー側のタチレクでトゥクトゥクを貸し切り、シュエダゴンパゴダの参拝を済ますと、再び次の目的地へ移動した。今回はその続きで、いまいちパッとしない寺院と首長族の村の話しです。
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頼りない寺院
ものの数分で着いた場所はライムグリーンの外観が特徴の寺院。先ほど訪れたパゴダの規模に比べるとなんだかパッとしない。周る順番に問題がある気がする。
寺院の中に入ると、これまたパッとしない。まるで町内の寄合所か公民館。
「駄目だ、ここはすぐ後にしよう」
入ってすぐに、そう思ってしまった。
ところでミャンマーで現世利益を受け入れてくれるのは「ナッ」と呼ばれる、見た目がひょうきんな神。なんだか頼りなく思うのは僕だけだろうか。
ライムグリーンの寺院を早々に切り上げると、トゥクトゥクはゴルフ場の入口を入っていく。
首長族の村
本日最後の観光場所は首長族の村だ。しかし予想通りにどっちらけな外観で心が動かない。それでも入口で140B(約460円)を支払うと、緩い坂を登っていった。
どうやら観光客は僕一人みたく、坂を登っていると店の奥から「あっ、お客さん来ちゃったよ」という感じで店先に急いで出てきた。これもまたシラケる演出だ。もっとも彼女ら首長族は、観光と織物などの製品で生計をたてているので致し方ないところなのだろう。僕らが支払う入場料もきっと首長族の生活の補助となっているのだろう。
商売気は全くない。「よかったらどうぞ」くらいの感じで拍子抜けしてしまう。写真を撮ったら、商品を買わなければいけないなどない。
しかし売られている商品を見ると、それなりに丁寧な造りではある。
織物は純粋に綺麗だと思った。これらがナイトマーケットにも出まわるのだろうか。
ところで首長族の女性たちを見ていると、確かに首は長い。いや、どう見たって長い。ところがネットで調べてみると、首が長いのではなく、肩が落ちているという説もある。どちらが本当なのだろうか。
◇首長族の村の規模は小さい。すぐたどり着く頂上からは、緑豊かなタチレクの街を一望できました
次の移動場所は置屋?
なんだかパッとしない首長族の村を早々にあとにすると、ポツポツと雨が降りだしてきた。路上に目をやると、ミャンマーのバイカー達は、なんと傘をさしながら運転をしているではないか。日本では違反行為だが、見た目は結構綺麗である。ちなみにタイでも傘をさして運転する姿は見られない。
さて、これにてタチレク観光終了。国境へ戻って遅い昼食でもとろうかと思っていたが、一向に国境へは着かない。
しばらくするとトゥクトゥクは住宅街のなかを進み続けると、とある一軒の建物の前で停まった。コンクリートの無機質な外観の建物の前には、10人から15人の若い女性が立っていて、トゥクトゥクの姿を見ると急いで建物の中へ入っていった。
僕は食事処にでも連れてきてくれたのかと思ったが、その思いは一瞬で消えた。建物の内部に一歩足を踏み入れると、室内はピンクの照明で照らされ、十数人の女性が僕を見ている。なんだか恥ずかしいような、気まずいような、異様な空気に包まれた。そしてこの状況をドライバーに聞いた。
「ここは何だ?」
「置屋だ!」
僕は東南アジアの各地にある置屋の存在は知っていたが、その現実を見たのは初めてだった。
どこにでもある普通の住宅街の一角に、ピンクの照明で彩られた置屋の存在は堂々としている。そして女性の年の頃は、どうみても10代が多い。これが東南アジアの現実なのか。なんだか見てはいけないものを見てしまった気がした。
それにしても寺院を周って置屋に行く人などいるのだろうか。置屋が目当てなら寺院なんてどうでもよいと思うのだが。もっとも置屋を利用すると、ドライバーにマージンが発生するようになっているのは想像がつく。
いやはや、こんな顔を見たあとに、置屋に行く気がしれない。
国境へ着くと一悶着
住宅街の置屋をあとにすると、再び国境のロータリー前に戻ってきた。僕は約束のトゥクトゥク代金の100B(約330円)を支払おうとすると、ドライバーは倍の200Bだと言ってきた。
なんだなんだ!?置屋のマージンが入らなかったのが気に食わなかったのだろうか。そんなことは知ったこっちゃない。僕はそもそも頼んでいない。
憎たらしい表情をしたドライバーは「行って100B、帰って100B」と言う。これもよくある手口だ。大体名所を周っているのだからどこからが帰りかよく分からない。
僕は出発前に二度確認したことと、これは約束だということを伝えると、ドライバーは渋々引き下がった。周りにいたドライバー達は僕に親指を立てた。
「それでいいぞ!」
という風に。
きっと彼の手口なのだろう。
インターネットが普及したこの時代、もうこの手の商売は通用しないと思う。僕がドライバーだったら、「君のSNSやブログで僕を紹介してよ」と頼む。そして客が望むなら無料でガイドをしてチップを貰う方がお互い気分の良い商売だと思うのだが。
タチレクの街でミャンマービール
さて、ムカつくドライバーの元をあとにすると、ミャンマービールを飲むことにした。タチレクでの目的のひとつでもある。未だかつて口にしたことはない、ミャンマービールを、ロータリーの近くにある商店の冷蔵ケースで発見した。僕は早速購入をすると、プルトップを開け、路上で飲むことにした。
◇ミャンマービール:30B(約100円)
グリーンベースにレッドが目立つデザイン。配色がなんとなく見たことあるなと感じていたら、どうやらミャンマー国旗と同じ配色ということに気づいた。
◇ミャンマー国旗
色の濃さは違えど、ほぼ同色を使用している。そして動物のデザインが多い東南アジアのビールだが、ミャンマーは寺院にも見えるし、船にも見えるデザインをしている。動物以外のデザインはカンボジアで飲んだアンコールワットのデザインが特徴の、アンコールビール以来だろう。
味のほどはとっても軽い口当たりのラガータイプのビール。とても飲みやすいが、薄いという表現も当てはまる。逆に言うと水のようにガブガブ飲める。しかし僕にとって香り、喉越しが良いタイのシンハーに勝るビールは現れない。
タチレクバッタ天国
パラパラと冷たい雨が降るタチレクの街。次はバッタ天国と呼ばれる、偽物ストリートへ向かった。
バッタ天国ーー。
バッタといっても昆虫ではなく、バッタモンのことだ。煙草、DVD、バッグの数々が偽物の商品で埋め尽くされている。ここタチレクの偽物ストリートは有名だが、アジア各地のマーケットに足を運んでいる身としては、もう物珍しさはない。
それより肩から掛けた、まるで駅弁を売るスタイルで偽物煙草を売る商人には目を惹く。彼らは日本人ということを見抜く目をもっており、「ニセモノタバコアルヨ」「バイアグラアルヨ」と日本語で頻繁に声をかけてくる。値段を聞くととても安く、一瞬購入を考えてしまうが、これらは出来たら購入しない方がいいみたいだ。
なぜなら購入したあと、店が警察に通報するケースがあるそうだ。つまり店と警察がグルということなのか。それらは罰金を払えば解決するそうだが、偽物商品を購入して罰金ではまったく話しにならなく馬鹿くさい。また、タイ側でのバス移動の検問で見つかるケースもあるらしい。こちらもおそらく罰金が待っていることだろう。
雨が降るなか偽物ストリートの見学は終了。少し遅目の昼食を食べに国境ゲート近くの食堂へ入ったのだが、これが凄く美味しい店だったので次回はその食堂の話しです。
*この記事は2015.09.23旅の7日目の体験です。
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