旅をしていると日本人が集うゲストハウスやバーが必要だったりする 〜台日交流カフェ&バー Kisekiの夜より〜

f:id:TommyBackpacker:20160105185057j:plain

2015.12.27
南京復興駅から松山新店線に乗り中山駅へ来た。中山地区は新光三越をはじめ、アパレルから飲食店までお洒落な店舗が軒を連ねている。南北に続く遊歩道の付近は、東京に例えると原宿のキャットストリートを彷彿させる。そんなお洒落な中山地区だが、大きな通りの中山北路一段より東側に入ると、ローカルな飲食店が並んでおり雰囲気がとてもよい。その街並みを2014年以来だが再び見たく、歩いてみることにした。

 

スポンサーリンク
 

 

ぶらり中山地区

f:id:TommyBackpacker:20160105204631j:plain

台北の寺といえば何も龍山寺だけではない。生活に根付いた寺が街のなかにある。

f:id:TommyBackpacker:20160105204910j:plain
◇天津街

僕は台湾で台北しか訪れていないが、駅前以外の通りは静かな印象がある。これを寂しいと感じるか、落ち着くと感じるかで旅の印象は変わる。

f:id:TommyBackpacker:20160105205743j:plain

天津街をさらに歩くとオープンスペースで寛げるカフェ&バーを発見した。この店舗は2014年の4月にはなかったはずだ。通りの印象は暗いイメージがあったが、角地に暖かい照明とオープンスペースはとても良い。

 

f:id:TommyBackpacker:20160105210537j:plain

近くにはゲストハウスもオープンしていた。名前は「パッカーズ ホステル 台北」だ。入り口には宿泊客のためのフリースペースに、Macが2台並んでいる。料金はドミトリーで約2,000円から宿泊が可能らしく、外観もお洒落。今度台北へ訪れた際には泊まってみようと思う。
The Packer's Hostel Taipei

「台日交流カフェ&バー Kiseki」へ

f:id:TommyBackpacker:20160105212226j:plain

中山地区の散策を終えると当初の目的である一杯をやりに「台日交流カフェ&バー Kiseki」へ足を運んでみることにした。今夜は欧米スタイルのバーよりも、日本式のバーで飲みたい気分だった。

 

f:id:TommyBackpacker:20160106184146j:plain
◇今回の位置関係

「カフェ&バーKiseki」は台北の日本人経営者が、「日本と台湾がもっと近くなるように」をコンセプトの飲食店。僕が2014年に宿泊した日本人宿「ゲストハウス くまくん。」の姉妹店だ。

キセキの夜 

f:id:TommyBackpacker:20160106184756j:plain
カフェ&バーKiseki入口

この一帯はバーを始めとする飲み屋が多く並んでいるが、Kisekiは1階
路面店で入り易いのが特徴的だ。僕は入店すると疲れた体を休めるため、カウンターにそっと腰をかけた。

この日の店内は台湾人より日本人の方が多く目立つ。年末年始で台湾に訪れている旅人も多いのだろうか、ここにいる限り日本となんら変わらない。そんななかカウンターの中の一人の青年が僕の隣に来て話掛けてくれた。彼は以前このバーで働いたこともある日本の大学生。宿泊先は「くまくん。」に泊まり、今日は店を手伝っているという。僕はこの後バンコクへ飛ぶことを告げると、

「いいですね。僕も去年バンコクで年を越しました。台湾はコスパ悪いですからね」

彼の言うコスパとは、恐らくタイを始めとする東南アジアと台北を比べてのことだろう。屋台の食事などはさほど気にはならないが、特にアルコールに関しては台湾だからといって安いとは思わない。コンビニで買う缶ビールは別として、バーで飲むビールは大体150TWD(約550円)で、日本とさほど変わらない。僕が最近訪れた沖縄では、ジョッキの生ビールが一杯600円で提供しているバーがほとんどだった。それが早い時間帯のハッピーアワー価格になると200円で提供している店もあり、近隣の海外へ行くなら沖縄でいいんじゃないかと思ったくらいだ。

もっともこれには「酒税」というのが絡んでくるので、どこが安いだの高いだのとは一概には言えない。ビールを例に見ると日本の場合1リットルあたり220円の酒税がかかっており、台湾になると26TWD(約96円)で日本の約半分。それでも日本とさほど変わらぬ価格は、中国資本による台北の不動産バブルが影響しているのだろうか。

では、沖縄のビールがなぜ安いのか。僕は単なる土地の値段や物価の話しだと思っていたが、沖縄県には沖縄の復帰に伴う特別措置と言うものがあり、本土の標準課税額に対して、ビールが20%、泡盛が35%の軽減割合となっているそうだ。やはり気軽に一杯の旅をするなら沖縄は間違いではなさそうだ。

それでも旅は何もアルコールがメインではないのは分かっているが、呑助にはどうしても目がいってしまうのだ。逆を言えば視点をアルコールから見る旅もまた楽しいのだ。

f:id:TommyBackpacker:20160106201749j:plain
◇ウイスキー(マッカラン12年)のショットは250TWD(約920円)

ウイスキーの料金は当然銘柄によって異なるが、日本と変わらずか、むしろ高かったりする。だが、そこにはノーチャージも絡んでおり、国は違えど酒場の奥は深い。


スポンサーリンク
 

 

日本人が集う場所


年の頃40〜50代だろうか。店内にいた男性が話しかけてきた。


「こういうバーを探していたんだよ」

彼にとってこういうバーとはどういうものか分からなかったが、おそらく気軽に他の客と日本語が話せるバーのことなんだろう。一人旅のひとり酒は時にシケた気持ちにもなる。そこで出番となる日本人宿だったり、日本人が集う酒場が都合よかったりするものだ。

海外に行ってまで日本人が集う場所……と思う人もいるかもしれないが、何度も海外の経験を重ねた人ほど求め、抵抗がないように思える。それは東南アジアの各地で欧米スタイルを作った欧米人同様、旅を快適にするひとつの場所として日本人が集うゲストハウスやバーは絶対に必要だと思っている。台北で宿泊はしないものの、僕もそれを求めて来たのだから。

台日交流カフェ&バー Kiseki
住所:台北市林森北路133巷50號
電話:+886 928 954 711
台湾啤酒:150TWD

台日交流Cafe&Bar KiseKi|台湾・台北ゲストハウス[くまくん。]



台日交流カフェ&バー Kisekiの場所

f:id:TommyBackpacker:20160106205918j:plain

ほどよくアルコールが回り気持ちがよくなると、早朝出発の桃園国際空港へ向けて中山地区をあとにした。一夜限りの台北は穏やかで静かだった。 

 

BRUTUS特別編集 増補版  台湾

BRUTUS特別編集 増補版 台湾

 

 

スポンサーリンク
 

当ブログに掲載するコンテンツ(テキスト、画像等)を無断に複製・転用することを禁止します。 Copyright ©2020 バックパッカーに憧れて All Rights Reserved.