日本最古泉の有馬温泉|おすすめ日帰りコースはコレだ!

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2016年12月中旬、僕は初めて兵庫県神戸市にある「有馬温泉」へ足を運んだ。有馬温泉は日本三古湯のひとつで、愛媛県の道後温泉、和歌山県の白浜温泉、そして今回の有馬温泉が日本三古湯と言われている。そんな有馬温泉の湯は空気に触れると着色する含鉄塩化物泉の赤湯が有名で、「金泉(きんせん)」と呼ばれているのをネットで目にした。金の湯とは一体どんなものなのだろうか。今回の神戸旅の楽しみのひとつであった。

 

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場所

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有馬温泉へは宿泊した新開地駅より神戸高速線で向かった。所要時間は約40分で、有馬口駅で隣のホームへ乗り換えると、一駅で有馬温泉駅へ着くので、ほぼ一本で来ることができる。新開地に宿泊したのは、有馬温泉を意識したこともひとつの理由だった。


◇新開地駅と有馬温泉駅の位置関係

有馬温泉の街並み

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初めて有馬温泉の街並みを目にすると、見てそれと分かる歴史ある建物に目を奪われた。僕はそこまで温泉街について詳しくなかったが、どうやら有馬温泉は631年に舒明天皇(じょめいてんのう)が、約3ヶ月滞在したことが日本書紀に見られるらしいのだ。そして清少納言は枕草子で有馬温泉に言及している記事も目にした。温泉街というのはどこも歴史を重ねて今があるのは何となく分かっていたが、僕はどうやら日本最古泉に来てしまったようだ。

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そういえば有馬温泉は太閤秀吉が愛した名湯という記事も目にしたことがあった。太閤といえば豊臣秀吉ということでいいと思うが、僕は豊臣秀吉と同じ珍しい手相の持ち主で、生命線からまっすぐに伸びるますかけ線を持っている。このますかけ線を持っている人は強運の持ち主で、大成功をおさめるらしいのだが、波乱万丈な人生を送るらしいのだ。それを聞くと何とも恐ろしく、この先の人生は分からないことが多いが、僕は勝手に豊臣秀吉に親近感をわいているところがあった。今回有馬温泉に行こうと思ったのも、何かの運命なのかもしれない。

 

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◇こんなにも味わいのある温泉街とは思っていませんでした

嫉妬する泉源

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有馬温泉の街には当然ながら幾つかの泉源がある。その中でも一番面白い泉源を見つけた。それは「妬泉源」だ。泉源の前に設置された看板を見ると、昔、美人がこの泉源の前を通ると嫉妬してお湯が噴き出したことから、この名がついたと書かれている。ということは、お湯が噴き出なければ……いや、余計なことを言うのは辞めておこう。

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◇勢い良く噴き出る妬泉源。いくら美人でも関係者以外は立入禁止です

金色の湯が楽しめる「金の湯」

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有馬温泉には日帰り入浴を楽しめる温泉施設が幾つかある。僕はその中でも金泉を楽しめる「金の湯」に入ってみた。金の湯は一般財団法人の神戸国際コンベンション協会が運営する温泉施設で、神戸の街、そして有馬温泉の観光に力をいれている協会だ。

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入浴料は650円だが、すぐ近くにある銀泉と呼ばれる無色のお湯が楽しめる「銀の湯」とセットで購入すると2館で850円になるお得なセット券があった。そのセット券の有効期限は1年間だが、僕は入り比べを楽しむため、セット券を購入した。

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◇セット券が断然お得なんです

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券売機でチケットを購入し、受付でロッカーキーを預かると2階にある浴場へ向かった。そして暖簾をくぐり脱衣場に入ると、大変な賑わいのある浴場だということが分かった。そしてその人種は日本人はもちろんのこと、若い中国人、台湾人、韓国人、そしてヨーロッパ系の人も見かけた。金の湯はとっても国際色豊かな温泉なのか。

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画像:Travel.jpより

浴場に入ると噂の金泉が真っ先に目に飛び込んできた。その色は鉄分が錆びたような色で、これを金色と言えば金色に見えるような色をしていた。そしてお湯を舐めてみると、ちょっとしょっぱく塩分が含まれているようだが、匂いはない。それにしてもこの金泉、少し湯に浸かっていると、物凄く身体が温まり、のぼせる一歩直前くらいになる。これは冷え性なんかには、効果がある温泉かもしれない。

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入浴後、受付の方に少し話しを伺ってみたところ、国際色豊かな理由が分かった。それは神戸国際コンベンション協会がとても有馬温泉に力をいれていること。そして韓国のガイドブックに金の湯が紹介されていることだった。日本を訪れる外国人旅行者に「オンセン」が人気なのは分かっていたが、ここまで国際色豊かな浴場はアジアの旅を楽しむ身にとっては面白かった。

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◇金の湯の外には無料の足湯もあるんです

金の湯
住所:神戸市北区有馬町833
営業時間:8:00〜22:00(最終入館は21:30)
主な泉質:金泉(含鉄ーナトリウムー塩化物強塩高温泉)
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛など
詳しくは有馬本温泉 金の湯のWEBサイトをご覧下さい
定休日:第2火曜日・第4火曜日(祝日営業で翌日休業)及び1月1日
入浴料:大人(中学生以上) 650円、小人 (小学生) 340円、幼児 無料、2館券 (金の湯、銀の湯) 850円、3館券 (金の湯、銀の湯、太閤の湯殿館) 1,000円
その他:障害者本人と介護者は330円、障害者の小人と幼児は無料、その他回数券も有


◇有馬温泉駅と金の湯の位置関係

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無色な銀の湯

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金の湯をあとにすると、もう1枚のチケットを使って「銀の湯」を楽しむことにした。銀の湯は金の湯よりも、ちょっとだけ山を上った場所に位置している。

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チケットを受付で提示し、ロッカーキーを預かると、いざ浴場へと向かう。この流れは金の湯と同じだが、下駄箱の鍵には戻ってくるタイプだが100円玉が必要になる。

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さて、暖簾をくぐり脱衣場に向かうと、金の湯と一変し、人の数はまばらだった。それは浴場内も一緒で、この辺りは入った時間帯なのか、それともやはり金色の湯の方が人気なのか分からないが、ゆっくりと温泉を楽しみたいなら、銀の湯ということになるのだろう。

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画像:BIGLOBE温泉より

浴場に入ると無色透明なお湯が出迎えてくれた。湯はちょっと熱めだが、心なしか金の湯よりもちょっとだけ温度は低いだろうか。そんな感覚を覚えた。そして銀の湯の特徴はサウナがあることだろう。炭酸泉の湯に浸かり、サウナで身体を温め、水シャワーを頭からかぶる。銀の湯の楽しみ方はこれでいいだろう。

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◇湯上がりは定番のコーヒー牛乳です。ビールなんか飲んじゃいけません

銀の湯
住所:神戸市北区有馬町1039-1
営業時間:9:00〜21:00(最終入館は20:30)
主な泉質:炭酸泉、ラジウム泉
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛など
詳しくは有馬温泉 銀の湯のWEBサイトをご覧下さい
定休日:第1火曜日・第3火曜日(祝日営業で翌日休業)及び1月1日
入浴料:大人(中学生以上) 550円、小人 (小学生) 290円、幼児 無料、2館券 (金の湯、銀の湯) 850円、3館券 (金の湯、銀の湯、太閤の湯殿館) 1,000円
その他:障害者本人と介護者は280円、障害者の小人と幼児は無料、その他回数券も有


◇金の湯と銀の湯の位置関係

有馬温泉の神社・仏閣巡り

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温泉を楽しんだあとは、有馬温泉に幾つかある神社・仏閣巡りをした。アジアの旅でもそうだが、旅先と宗教施設はとても近い関係にある。そんな有馬温泉の街にある神社・仏閣のなかで、一番立派な外観が「温泉寺」だった。温泉寺の歴史を調べてみると、時は奈良時代。行基という僧が有馬温泉を訪ね、温泉寺を建立し、当時衰退しつつあった有馬温泉発展の基礎を築いたそうだ。

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◇金ピカに光っているご本尊の薬師如来様。その頭と白毫(びゃくごう)と呼ばれるほくろのようなものを見ると日本を感じます

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◇温泉街は標高350mから500mで、山深い六甲山地の麓の山峡のため、ひんやりとしています

食事

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昼食は有馬ロイヤルホテルの階段下にある「茶院 葉名木」の和風ハンバーグ&チキンライスに、あんみつとホットコーヒーのセットを食べた。温泉街の飲食というと、蕎麦、うどん、ほうとうなどを思い浮かべてしまうが、有馬温泉の飲食店はお洒落なカフェをはじめ、温泉街の概念にとらわれない飲食店を多く見かけた。

茶院 葉名木
住所:兵庫県神戸市北区有馬町1005
料金:和風ハンバーグ&チキンライスDXセット 1,400円
その他:料金前払い制

有馬温泉土産は炭酸せんべいで決まり

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有馬温泉土産は断然三津森本舗の炭酸せんべいがおすすめだ。有馬温泉の炭酸泉を利用した炭酸せんべいは、バターや卵、添加物を一切使用しない体に優しい自然食品ということらしい。

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そのせんべいを作っている様子を窓から覗くことができ、ほんのり甘い風味が漂ってくる。その香りに思わず購入意欲に掻き立てられる。

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このせんべいは2枚入りの16袋で970円だから、お土産バラマキ用にも最適だと思う。僕も甘い香りにそそられ購入したが、どこか懐かしいミルクせんべいのような味わいだった。

三津森本舗の炭酸せんべいの詳細はこちら

まとめ

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今回初めて訪れた有馬温泉。結論から言うと、とっても良い時間を過ごせて楽しかった。地図を見ると一見大きな温泉街かと思ったが、とてもコンパクトな温泉街で、温泉はもちろんのこと、泉源、神社・仏閣巡りを半日で楽しむことができた。そして金泉の金の湯は、そのお湯の色もさることながら、多くの外国人旅行者で賑わう姿も楽しめた。

日本特有のしっとりとした温泉を楽しむことは薄れるが、寂れていく温泉街が多いなか、インバウンドで活性している「成功した温泉街」の印象を受けた。それは神戸国際コンベンション協会の運営ひとつとっても分かる。「金の湯」、「銀の湯」では飲食店は設けていないから、自然に外の飲食店で食事をとり、お金を落とすような流れになっている。その飲食店は温泉街の概念に縛られることなく、洒落たカフェやタコス店、または行列のできるカレーうどんの店も目にした。

温泉街というとどこか年齢層が高い印象があるが、若くて人種にとらわれない有馬温泉は、神戸の市街地から電車やバスで約1時間と交通の便も良い。また行きたい温泉街のひとつとなった。

 

ひとりで歩く神戸本

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くるり三田・北神戸+西宮北・有馬温泉2

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