まるでゴッホの世界?黄色が美しい「世界遺産のホイアン」昼の街歩き
ホイアン滞在:2016.05.03〜06
ベトナム中部のホイアンは、その古い街並み全体が世界遺産に登録されている。その街並みとは一体どんなところなのか。ホイアンの風を感じて街を歩く。それがホイアン滞在の楽しみだと思っている。
入場料
ホイアンの街を歩くということは、世界遺産の街に入る入場料がいるということだ。ただ、通りは幾つもあってゲートはないから、誤魔化してシラッと通り抜けることも可能だ。しかし、よその国にお邪魔をしている旅行者としてはきちんと支払いたいところだ。
入場料は120,000ドン。日本円で約560円だ。このチケットを購入すれば街に何度も出入りは可能だが、その有効期限は不明。チケットの横についた5枚綴りのチケットは会館や博物館などへの入場に必要となる。
チャンフー通り
ドゥボン川手前のチャンフー通りに出ると、ネットや本で見たことのあるホイアン特有の黄色い街並みと出会うことになる。その黄色い街並みをグッと彩るのが花と植物の存在だ。古い建築物の屋根に沿った緑と色と鮮やかな色をした花には、思わず目を奪われてしまう。そして路面を見るとゴミが落ちてなくとても綺麗だ。これは世界遺産の街だからと思いきや、ベトナムの路上は大体綺麗なイメージがあるのが僕の印象だ。
◇こういう演出は好きです。いかにも臭さは感じません
広東会館
チャンフー通りの西側に来ると広東会館が見える。広東会館はその名の通り、中国広東省の人々によって17世紀ころに建てられた会館なんだそう。
5枚綴りのチケットで会館の中へ入った。会館と名がついているが、寺院も兼ねているようだ。その中央部には異様な生き物のオブジェが見える。
その正体は龍と鯉だ。中国寺院に龍は付き物で、屋根を見あげれが必ず龍の姿を目にすることができる。一方で鯉はというと縁起物というイメージがあるが、この二つが登場するということは、登竜門と何か関係があるのだろうか。アジア各国の寺院に足を運ぶものの、よく分からないことが多いものである。
◇屋根には龍の姿が見える。格好いいではないか
◇中庭のある風景。ここがベトナムということを忘れます
◇中国寺院は赤が綺麗。赤はパワーを貰える気がするのです
◇ここまでの位置関係
広東会館をあとにすると、チャンフー通りをさらに西へ。ホイアンへ訪れる日本人なら必ず目にすると思われる「日本橋」へと向かった。
日本橋
ネットや本で見たことのある日本橋だが、実際に見ることができると嬉しい気持ちになる。さて、この日本橋だが、正式には「来遠橋」といい、移住してきた日本人によって16世紀末に架けられたそうだ。
◇レンガ造りの橋脚の上に木製の屋根付き橋。ベトナムの紙幣、2万ドンにも描かれています
◇ホイアンの文字。カタカナを久しぶりに見た気がします
◇橋には窓があり、格子が江戸を感じさせます
一号線を北上せよのあしあと
日本橋は作家の沢木耕太郎さんの作品『一号線を北上せよ』の作中に登場してくるのを思い出した。
帰りに、ホイアンの旧市街をぶらついた。すると、私の泊まっているホテルのすぐ近くに、屋根付の小さな橋の架かっているところがあった。それは「日本橋」といい、かつて御朱印船の時代にできた日本人町の名残りなのだという。
沢木耕太郎著 / 一号線を北上せよ P164〜165
この辺りは16世紀末以降、ポルトガル人、オランダ人、中国人、日本人が来航し、国際貿易港として栄えたそうだ。 その後江戸幕府との取引きが急速に拡大し、大規模な日本人街が形成されたものの、鎖国により日本人の往来が途絶えた過去がある。しかしこんな場所が貿易港として栄えたのかと思うと正直首を傾げたくなるのだが、その名残りがほんの少しだけ垣間見れる場所がドゥボン川沿いにある。
ドゥボン川の船着場
ドゥボン川を日本橋とは逆の方向、東へ進むと船着場があり、すぐ近くには平屋建てのホイアン市場がある。その市場は朝夕問わず多くの客で賑わいを見せており活気が伝わってくる。勝手な想像だが船着場があり、市場があるということは、かつての港はこの辺りなんじゃないかと想像してみる。
◇船着場を歩くニワトリのクリスチャン。胸には十字架があって、有名鶏みたいです
日本橋の西側
場所は再び日本橋を渡った西側へ。橋を渡るとすぐ右手に文化遺産の「フーフンの家」があるが、この通りは土産物店の色合いが濃い。しかし、ガツガツした商売気はないので、のんびり街を歩いては癒やされる。
◇ベトナムでは紙製の造形物をよく見かけます
◇アジアのどこを旅しても絵はよく見かけます
◇僕の土産定番マグネットはホイアンバージョン
◇なかなか悪くない通りなんです
街の中心を流れるドゥボン川だが、その美しい街並みとは対照的に、汚くて臭いのが難点。これには少々がっかりしてしまうが、ボートに乗った清掃員を発見した。これでも定期的に川の清掃をしているようだ。
◇ドゥボン川に架かるアンホイ橋。日本橋とは違い近代的な橋です
宿泊しているホップイェンホテルの地区が新市街なら、アンホイ橋を渡った南側が旧市街になる。今回のホイアン滞在では、昼は新市街、夜は旧市街と無意識に行動をした。それはランタンが並ぶ旧市街の風景は夜に限るから、自然とそのような行動になったのだろう。
新市街の黄色い街並み
その昼間に新市街の街を歩くと黄色の建物一色が目立つ。いや、ホイアンに限らずベトナムそのものが黄色の建物が多い気がする。きっとフランス植民地時代の影響なのだろう。誰に聞いたか忘れたが、フランスで黄色は南を象徴する色だと耳にしたことがあった。ならば、ここは街の中でも南側に位置している。何か関係があるのだろうか。
それにしても黄色の建築物は、日本で滅多に目にすることはなく新鮮でとても心地が良い。しかし心地の良い理由はただ新鮮なだけではなかった。それは僕がゴッホの絵が好きだからという理由もあるかもしれない。
ゴッホの作品はなぜか黄色が多く使われる。その代表作といえば『ひまわり』だが、もっともひまわりだから黄色は当たり前で、『ウジェーヌ・ボックの肖像』、『糸杉のある麦畑』、『カラスのいる麦畑』、『ビスカリアの花瓶』など数え上げたらきりがない。
そうだ、ホイアンの街をそのまま想像するかのような『黄色い家』なんていうのも確かあったはずだ。しかし、舞台はホイアンではなくフランス・アルルの街並みで間違いないはず。そんなアルルの街並みを描いた作品のひとつ『夜のカフェテラス』は、藍色の夜景に黄色がとても映えて美しい。ゴッホの作品の中でも一番好きな作品だ。そんなゴッホの作品を思い出しながら、ホイアンの街を歩く。うん、悪くないじゃないか。
◇アルルの街に負けない?夜のカフェテラスはホイアンの街に多数あります
季節は雨季の始まり。ホイアンでは連日日が暮れるころになると、優しい雨が路面を濡らす。僕はウインドブレーカーのフードを被り向かった先は、ゴッホを思い出して当然夜のカフェテラス。ではなく、もっとも自分らしい安価なビールが飲める夜のビアホイだった。
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