ベトナム南北縦断 2週間の旅にかかる費用を振り返る 〜旅のあとがき〜

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ベトナム縦断旅:2016.04.27〜05.11

日本ではゴールデンウィークが始まる頃、ベトナムの北はハノイから、南のホーチミンまでを縦断する旅に出た。期間は約2週間で、往復共にタイ・バンコク経由だった。旅の初日はバンコクのドンムアン空港で1泊し、帰りはバンコクの友人宅に泊まったのと、成田空港への機内泊を1日除くと、ベトナム旅は実質11泊12日となった。 旅を終えたいま、今回の旅でかかった主な費用をいま一度振り返りたいと思う。

 

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東京・成田からハノイ

東京からハノイまでの直行便はJAL、ANA、ベトナム航空など幾つかあり、その所要時間は約5時間だ。しかし安い運賃でとなると、LCCのエアアジアを選択するしかなかった。その金額は15,000円。ゴールデンウィークの時期を考えれば納得できる金額だった。だが、そう簡単にはハノイの地を踏ませてくれないのがLCCであり、エアアジアだった。東京をはじめとする日本からハノイまでの直行便はなく、どうしてもタイ・バンコクを経由するしかない。これもタイ・バンコクを拠点におく、タイ・エアアジアXだから従うしかなかった。

深夜に着いたバンコク・ドンムアン空港のベンチで夜を過ごし、ハノイへ向かったのは朝方だった。そして南北縦断の旅だから、インとアウトが違う場所になる。LCCでホーチミンからの直行便もないため、やはりバンコク経由で帰ることとなる。

時間をとるか、金額をとるか。この辺りは旅行日程と相談するしかなく、悩ましいところである。ちなみにベトナム航空では往復3万円台のセールを開催することもあるが、ゴールデンウィークや年末年始、お盆や祝日が絡む人気の日取りだと、セール運賃は難しい。

・成田→バンコク→ハノイ 15,000円(タイ・エアアジアX)

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◇ドンムアン空港で仮眠して、ハノイへ朝方の移動。正直疲れます

 

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ハノイ

ベトナムの食事は安くて美味しい。これに尽きるのが感想だった。ついでに言えば、大量の野菜を摂取でき、ヘルシーというところだろうか。初めて訪れたときは、たいして美味しくないのがベトナムの食事に対する感想だったが、やはり旅は何度もしなければ分からないということが身にしみて分かった。そんな食事は旅のスタート地点ハノイで、いきなり出会ってしまった。

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◇フォーは南のホーチミンより、北のハノイの方が美味しい気がします(200円)

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◇ハノイ名物のブンチャー。ハノイの人は、フォーよりブンをよく食べる説もあります。奥深いベトナム麺文化を知りました(200円)

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◇アジアの粥文化。ここハノイにもありました(60円)


宿泊したホテルはホアンキエム湖北側の安宿街「アリババホテル」だった。渡航する前、日本から宿泊サイトにて予約をした。その料金は2泊で2,831円だったが、1泊目の1,231円と比べて、2泊目は1,600円と値上がりをした。その訳は、4月30日の南部解放記念日を皮切りに始まった、ベトナムのゴールデンウィークだった。帰省や行楽に出かけるベトナム人によりホテルの需要が高まる季節で、ホリデー価格という名の宿代高騰には、その後も悩まされることとなる。

 

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◇ベトナムの安宿といえばコレ。狭い階段をグルグルと……結構キツイんです(アリババホテル)


・アリババホテル:2,831円/2泊(個室)


ハノイ滞在では、市街地から東へ約170km離れた世界遺産のハロン湾へ出かけた。湾内には大小合わせて約3000もの奇岩や島々が存在しているという。ネットで見た記憶では、青い空に緑豊かな島々と、力強い岩肌を露出した奇岩だったが、訪れた日はあいにくの空模様。しかしそれもまた幻想的な空気感が出ており、思い出のひとつとなった。

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◇世界遺産のハロン湾ツアー。料金はオフィスによってばらばら。どれがいいか分かりません(3,400円)

 

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ハノイからフエ

ハノイからフエへの移動はバスを選んだ。ベトナム老舗ツーリストの「シンツーリスト」で、回数制限付の乗り降り自由なオープンチケットを購入すれば、約4,000円でホーチミンまで移動ができることは知っていた。しかし、ベトナムは4月30日の南部解放記念日を皮切りにゴールデンウィークの真っ只中だった。誰が言ったか忘れたが、海外へ旅に出るときはその国の祝日を調べろと聞いた気がした。安価なバスは売り切れ、宿泊したホテルのツーリストで購入することになった。どちらにせよ僕の場合、ダナンからホーチミンまでは、LCCのベトジェットエアを利用するため、オープンチケットに用はなかったが、ハノイ、フエ間は、ボッタクリ同然の30US$も支払う羽目になった。

・ハノイ→フエ:30US$(クイーンカフェ)

 

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◇ベトナム名物スリーピングバス。一生に一度は乗るべきだと思うんです

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◇ベトナムの家庭料理を食べたければドライブイン?まさしくそんな味でしたが、少々ボラレてます(250円)

 

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フエ

世界遺産の王宮を想像すると、なんとなく古都のイメージをしていたフエだったが、それなりに賑わいのある地方都市のようだった。街に流れるフォーン川を挟み、旧市街と新市街に分かれており、宿泊したのは賑わいのみせる新市街だった。その新市街の一角にある商店酒場は、僕のお気に入りとなった。この店で飲むために、またフエへ訪れたいと本気で思っている。

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◇ベトナム人しかいない商店酒場。気さくに会話も楽しめます。酒場はこうでなくっちゃ

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◇フエ名物の麺料理ブンボーフエ。ピリッと辛くて具材が豊富なところが気に入りました(200円)

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◇肉が入っていないヘルシーなぶっかけ飯は、豆腐と野菜と雑魚がメイン。一皿85円には恐れいりました(85円)

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◇正直買うのをためらってしまう見栄えの悪いおじさんでも、売り物のヨーグルトは絶品でした(48円)

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◇フエではシクロは未だ健在。シクロは厄介なイメージですが、フエの人はおとなしい?


フエのホテルは日本人宿のサニーAホテルだった。昔フエを旅したことある人には、ビンジュオンホテルと言ったほうがピンとくるかもしれない。そのサニーAホテルも祝日により、ホリデー価格が待ち受けていた。しかし、すべてのスタッフによる日本語対応や、ロビーに貼られた日本語による食事処の地図、またはレートの良い両替など、このホテルが昔から日本人に人気があるのは頷けた。

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◇オリジナルの食べ歩きマップは、初見の街で恩恵を受けます。コレが日本人宿のいいところ?(ビンジュオンホテル)

サニーAホテル:25US$/2泊(友人とシェア)
  

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フエからホイアン

フエからホイアンまでは、サニーAホテルで頼んだバスで移動した。ハノイでもそうだったが、ホテルで待機していればピックアップしてくれて便利だ。この辺はベトナム旅って快適だなと感じるところだ。たとえばタイでは、カオサン通りは別として、バスで移動となると、自らバスターミナルに出向くことになり、ホテルとツーリストバスが提携していないところが不便と感じることがある。


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◇フエ→ホイアン間のバスの様子。昭和の匂いがするシートに落ち着きを覚える?

ホイアン

ホイアンといえば夜のランタンが美しい世界遺産の街。とは言っても、一日中ホイアンの街を歩いても仕方ないので、ローカルバスや自転車を使って、山や海へと出かける日々を過ごした。

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◇黄色い建物とランタンが美しいホイアンの夜。雑多な空気が吸いたければ、路地裏に行きましょう

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◇ホイアンとダナンの間にある五行山から見る絶景で深呼吸

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◇ホイアンから自転車で行けるビーチで旅の休息です


山や海へとのんびりとしたホイアン滞在の拠点は、フエ同様に日本人に人気があるホテル、ホップイェンホテルだった。日本語による食事処の地図はなかったが、愛想がよく、清潔感のあるホテルに納得した。

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◇冷蔵庫、エアコン、扇風機、机、テレビ……笑われるかもしれませんが、僕のなかでは高級宿なんです。これで1泊1,600円。悪くないでしょ?(ホップイェンホテル)

・ホップイェンホテル:4,770円/3泊(個室)


ホイアンでの食事は、ホイアン風うどんの「カオラウ」にはまり、昼食はカオラウと決まっていた。店によって味や野菜の量、または汁なしがカオラウのイメージだったが、スープの入ったカオラウもあり、僕の舌を飽きさせなかった。

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◇まるでうどんのような麺料理「カオラウ」は、ホイアンでのお気に入りでした(平均150円)

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◇アジアのチキンライス文化は、ホイアンではコムガーとしてありました(平均150円)

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◇ホイアンのビールは1杯14円。財布の中身を気にしないで酔えるんです(14円)

 

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ホイアンからホーチミン

ホイアンから次の移動先には、ダナン空港から飛行機を利用して、一気にホーチミンまで飛んだ。ひとつの街に2〜3泊して12日間だとすべてをバス移動では旅が急ぎ足になる。2週間目一杯の旅なら、バスで約24時間かけてホーチミンまで移動も良いと思った。

また、飛行機移動には理由もあった。それはベトナム国内のLCC、ベトジェットエアに乗ってみたい思いがあったからだ。ダナンからホーチミンまでの運賃は2,900円。バスで行くのと変わりはなかった。しかし1時間の遅延に空港で時間を持て余し、自分の座席にはガラの悪い女性に占領され悪態をつかれる始末。おまけに必要以上の揺れにあい、ほろ苦いフライトとなった。

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◇格安のベトジェットエア。遅れる、揺れる、客層が下品。話のネタにはなります

 

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ホーチミン

ホーチミンでは宿泊客が日本人しかいない、生粋の日本人宿に宿泊をした。元々値の張るのが日本人宿と思っていたが、そこにホリデー価格が加算された。ゴールデンウィークに旅をするということは、こういうことなんだと知った旅だった。しかし宿のクオリティは高く、極めつけは最上階にある日式露天風呂だった。ホーチミンのど真ん中で、ゆったり湯船に浸かる……。なんとも不思議な気分だった。

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◇なんちゃってを想像していたら、本格的な日式露天風呂。これには恐れいりました

日本人宿に泊まれば、宿泊客と共に食事ができるのがいいところ。一人旅の食事はあれもこれもが食べられないから、その課題も解消する。僕はホーチミンでヤギの焼肉を食べてみたかったが、1人で焼肉は足が踏みとどまるところ、日本人宿に泊まることで満たされた。付き合ってくれた宿泊客には感謝だ。


EZ STAY Saigon初日はハイシーズン料金で18US$。2日目と3日目は14US$。3泊の合計は46US$。(ドミトリー)

 

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◇ホーチミンといえばヤギ。これを食べなきゃホーチミンに来た意味ないでしょ?(ドリンク込み1人440円)

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◇下手な日本の和食屋より美味しいホーチミンの和惣菜には頭が下がりました(320円)


数年ぶりにホーチミンの街を歩くと、ベンタイン市場周辺にいたシクロが路上から消えていた。渋滞の原因になるシクロは、ベトナム最大の都市から静かに消えていたのだ。その渋滞解消になるであろうベトナム初の都市鉄道が建設中だった。だが、その工事の影響で国営デパートは閉店。また、工事との関係はないが、安宿街のブイビエン通り名物のゴザシートに代わり、綺麗な椅子とテーブルが通りに並んでいた。変わりゆく街並みには期待と寂しさが交差する。

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◇昔のブイビエン通りしか知らない人には、ここがどこだが分からない?

 

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ホテル代の合計

ベトナムの宿泊数は11泊だが、そのうち1泊はスリーピングバスでの宿泊だった。そこで純粋なホテルの宿泊数、10泊の合計金額を出してみると、約15,600円だった。

15,600円/10泊(1泊平均1,560円)

ホリデー価格が加算されたものの、希望の宿に宿泊できたことが成功と言ってよいだろう。ただ、金額に特化した旅となると、ゴールデンウィークとはいえ、1泊千円以下のドミトリーも多数有り、10泊なら1万円でお釣りがくることも十分可能だ。

食事代の合計

この辺りは細かく計算していないが、1食平均200円くらいなので、1日3食の11日計算で6,600円。他の旅行者との食事やアルコール代を入れても、1万円弱くらいだろうか。

6,600円(1食平均200円。1日3食✕11日計算)+4,000円=10,600円

ホーチミンから東京・成田

ホーチミンから東京直行のLCCはなく、バンコク経由で帰国することになる。往路ではエアアジアで一括購入をしたが、復路はそれを辞め、バンコクまではタイLCCのノックエアー。そしてバンコクからはエアアジアと航空券を別けて購入をした。理由はノックエアーに乗ってみたかったのと、運賃はその方法でも変わりはなかったからだ。

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◇タイLCCのノックエア。軽食も出て快適でした

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◇タイ・エアアジアX XJ600便、バンコク発成田行きは深夜のフライトです

ホーチミン→バンコク:3,400円(ノックエアー)
バンコク→成田:11,800円(タイ・エアアジアX)

合計 15,200円

東京⇔ベトナム往復航空券の合計
30,200円

 

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最後に筆者から

ゴールデンウィークの時期を考えると、東京ベトナムの往復が3万円で実現できたのは良かった。そこにホテル代と食事代を併せた合計は56,400円。あとは、空港と市街地を結ぶ移動費、現地での移動費と買い物、観光地への入場料くらいなもので、細かい家計簿こそつけてはいないものの、財布を見れば7万円で少々お釣りがきていた。飛行機代はこれ以上安くは難しいものの、宿代と買い物の費用を削れば、ベトナム南北縦断2週間の旅にかかる費用は、6万円でも可能だろう。

今後のベトナム旅は、滞在型ならフエ、ダナン。移動型ならハノイから入り、ディエンビエンフー、そしてラオスへ国境越えをしたいと思っている。また、今回行くことはできなかった、ニャチャン、バンメトート、ダラット、北部ならサパやラオカイにも足を運んでみたい思いだ。

今回の旅では、ハノイで世界一周中のワタナベさん、フエで友人のSさん、ホーチミンではEZ stay saigonの宿泊客とスタッフにお世話になった。また、ブログで記事にできたのも彼ら旅人のおかげであるのと同時に、彼らの旅のスタイルや、知識、人間性、生き方に学ぶことも多かった。

*今回の記事をもって、ベトナム縦断旅'16の記事は終了です。最後まで読んでいただきありがとうございました。 

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