クアラルンプールからバスでマラッカへ移動! TBS→マラッカセントラル→オランダ広場

2014.11.23(3日目)

今日は早起きができた。昨晩は深酒をすることもなく、おとなしく就寝したおかげだ。それは数時間にも渡ったスコールのおかげで、屋台街のジャラン・アローは閑古鳥が鳴く始末。食事をしていても気分は盛り上がらず、その後ほろ酔いでマッサージを受けたら眠くなってしまったのだ。

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◇スコールのおかげで閑散とする屋台街のジャラン・アロー。本来なら道狭しとテーブルと椅子が並ぶはずなのだが寂しい限りでした

 

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深夜特急のあしあと

早起きの理由はもうひとつある。今日はクアラルンプールから南下をし、マラッカへ向かう。マラッカはマラッカ海峡に面する小さな港町で、2008年には世界遺産に登録された街だ。今回の旅はマレー半島を北上してタイのバンコクまで行く予定で旅を始めたが、ここは一旦寄り道をし、南下をする。マラッカだけはどうしても外せないのだ。それは世界遺産の街ということよりも、マラッカ海峡に沈む夕陽を絶対見たかったからだ。そういう気持ちにさせたのは、昔読んだ沢木耕太郎氏の作品「深夜特急」だった。

 

深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)

深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)

 

 

私はただ夕陽が見たかっただけなのだ。マラッカ海峡に沈む夕陽はとてつもなく大きく赤い、と聞いたことがあった。あれは誰からだったのだろう。大学時代のスペイン語の教師だったような気もするし、船乗りの経験のある親しいイラストレーターからだったような気もする。もしかしたら人から直接聞いたのではなく、本で読んだだけなのかもしれない。いずれにしても私の内部では、マラッカの夕陽は大きく赤いだけではなく、限りなく美しいものになっていた。
沢木耕太郎著 〜深夜特急2<マレー半島・シンガポール>より〜

 

沢木氏にとってマラッカの夕陽は限りなく美しいものになっていたが、僕にとっても想像のなかで、限りなく美しいものになっていた。それは人から聞いたのではなく、沢木氏の本を読んでからだった。

 

その沢木氏だが、実はマラッカを訪れる前にクアラルンプールにも立ち寄っているのだ。バトゥロードの宿で冷たくあしらわれ、僕が泊まったチャイナタウンにある5ドルの宿に宿泊。翌日ブキットナナス公園にいっただけでマラッカへ移動している。沢木氏にとってクアラルンプールの街は取りつきにくい、魅力の薄い街に思えたと作品のなかで語っている。

 

当時と時代はだいぶ違うが、クアラルンプールは魅力の薄い街とは感じなかった。色んな人種が行き交う複合民族国家はそれなりに魅力を感じた。しかし、沢木氏より一泊多い二泊くらいでちょうどいいと感じたのも事実だ。それは街が成熟していると感じたためだろうか。タイのバンコクも街としてかなり成熟しているが、クアラルンプールはアジアの雑多さが消えていて、どこかハイソサエティな雰囲気もあったからかもしれない。僕はそんなことを思いながらクアラルンプールの街をあとにした。

バンダータシックセラタンバスターミナル(TBS)

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マラッカへの移動はバスを選んだ。KLセントラル駅からKTMに乗って、バスターミナルのあるバンダータシックセラタン駅で降りた。乗車時間は10分くらいだったと思う。駅を降りると、バスターミナルを結ぶ陸橋通路を歩いて5分ほどでバスターミナルに着いた。

・KTM料金 KLセントラル駅→バンダータシックセラタン駅:RM1


◇KLセントラル駅とバンダータシックセラタン駅の位置関係 

マラッカまでのバスチケット

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ターミナル内の液晶モニターを見上げると、マラッカ行きへのバスはかなりの本数があるようだ。運行間隔も詰まっている。今から一番早い便は15分後。チケットカウンターに出向くと、15分後の席が空いていたため、迷わずチケットを購入した。チケットを手に入れると、バス乗り場へ移動する前に、バスの車内で食べるチョコレートを売店で買った。

 

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◇チケット購入の際には、パスポートの提示がありました。料金はRM10。下調べでRM12.30のはずだったので、バス会社によって料金が違うのだろう

 

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バス乗り場はチケットカウンターのあるフロアの階下にあった。チケットに記載されたゲートナンバーの3番を目指すと、バスがすでに到着していた。

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バスに乗り込むと、指定された座席に腰を下ろした。車内を見渡すと、どうやら満席のようだった。マラッカ行きは人気のある路線のようだった。席について数分だろうか。定刻きっちりにバスは出発した。ルーズさを感じられないマレーシアの印象だった。これから約2時間のバスの旅が始まる。


◇バンダータシックセラタンとマラッカセントラルの位置関係

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マラッカセントラルに到着 

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バスはマラッカのバスターミナル、マラッカセントラルに着いた。道中は一度もトイレ休憩などはなく、ノンストップで定刻通りに到着した。だが、ここからマラッカの中心部に移動しなければならない。

17番のバスでマラッカ中心部へ移動 

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マラッカセントラルと市内中心部を結ぶバスは「17番」料金はRM1.5

マラッカの中心部へは17番のバスに乗ることは分かっていた。しかし、その17番が広大なバスターミナルのせいでなかなか見つからなかった。ターミナル内や乗り場のある外周を行ったり来たり。すっかり疲れてしまいタクシーで向かおうかと気持ちが揺らいだところ、目の前に17番の乗り場が現れた。ホッとした瞬間だった。僕は安堵の気持ちで、バスに乗りこむ列に並んだ。

チケットは事前購入ではなく、乗車時に支払うシステム。ネットの事前情報だと、RM1だったが、実際にはRM1.5だったから、当時より値上げになったようだ。料金を支払うと、バスの後方に陣取った。小さなバスはすでに空席はなく、降車扉の近くに立った。バスの外を見ると、まだまだ行列ができていた。バスは満席にならないと出発しないらしいが、そんなことは心配無用だった。すぐに車内が埋まると、マラッカの中心部へ向けて、バスターミナルをあとにした。

マラッカの中心部に到着 

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マラッカ市内中心部に近づくと、渋滞にはまってしまい、随分時間がかかった印象だった。僕はショッピングセンターのマコタパレードまで乗車して、目星をつけていた近くのゲストハウスを訪れようと思っていたが、車窓から見えた記憶のある景色に、思わずバスを降りてしまった。それはネットで見た記憶で、オランダ統治時代のレンガ色の建物が並ぶオランダ広場だった。よっしゃ、ここがマラッカか。やっと着いた安堵の気持ちと、美しいレンガ色の景色に、僕の気持ちは高揚した。


◇マラッカセントラルとオランダ広場の位置関係

 

 

 

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