旅のキッカケはタビイク? カオサン通りの日本人と旅と大晦日

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バンコク滞在:2015.12.28〜2016.01.02

今年の年越しはタイ・バンコク。そしてカオサン通りにゆっくりと滞在する。それが今回の旅の目的だった。そんなカオサンの年越しの様子とは、一体どんなものなだろうか。長い夜が始まった。

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カオサン通りの大晦日

 

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2015年12月31日、大晦日の夜。僕はバンコクのカオサン通りにいた。東西を結ぶカオサン通りの入口では、タイ警察によるセキュリティチェックが行われていた。これも今年8月に起きたテロ事件の余波なのだろうか。または、12月上旬に流れたISによるテロが警戒された影響なのか。通りに入る1人1人を丁寧にカメラで撮影をしている。


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その様子が物凄く厳戒かというとそうでもない。それはセキュリティチェックのすぐ横に目をやると一目瞭然だ。巨大なモニターの前ではガンガンに鳴り響くトランスミュージックに踊り狂う人々がいる。まるで年が明けた瞬間のようだが時刻は21時半で、気の早い人たちはステージ前を取り囲む。


パッタイを作る日本人

 

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チャクラポン通りとランブトリー通りの交差点に来た。パッタイを作る日本人、テリーがいる屋台だ。今日は大晦日で人出も多く、忙しくなることは想像がつく。よって売上も増加されることが見込めるが、労働ではなく手伝いのテリーにはなんら関係ない。

そんな忙しさのなか、僕はテリーのパッタイを食べることにした。年越し蕎麦ならぬ、年越しパッタイだ。まさか年越しにバンコクで日本人が作るパッタイを食べるとは、旅を始める前は想像もできなかったことだ。

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しばらくして温かいパッタイがテリーの手によって運ばれてきた。それは3種類の麺を使った特製のミックスパッタイだった。もちろんメニューにはない。きっと色んな麺を楽しんでもらおうと、テリーが気遣ってくれたのだろう。彼は優しい男だ。

タイで麺類を食べるとき、麺の種類を選べるのはタイ好きの間では知られている話だ。主に4種類あり、センレック(細麺)、センヤイ(太麺)、センミー(極細)、バミー(中華麺)という具合だ。なかでもセンヤイと呼ばれる太麺は、愛知県名物のきしめんに似ていて結構美味しい。

そんなパッタイを屋台で作るのが日本人のテリーなら、「作らせて欲しい」という日本人もいる。その日本人はテリーと同じ日本人宿の「NAT2」に泊まる、やはりきしめんで有名な愛知県在住の女性、アキちゃんだ。

 

パッタイを作らせてほしい日本人

 

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テリーによると、旅の記念にパッタイを作らせて欲しいという若い旅人が少なくないという。たまたま泊まった宿でパッタイを作るという日本人と話をすれば、「食べに行くよ」となるのは想像ができる。それが、バンコクの屋台に立ってパッタイを調理ができるとなれば、旅の思い出はひとつ濃くなるのだろう。

ただしルールがきちんとあり、作ったパッタイは客に提供することはなく、自分で購入しなければならない。いくらタイの緩い空気といえども、当たり前と感じる部分は線引されている。

そんなアキちゃんは冬季休暇を利用して、一人旅をバンコクで堪能中。予定は何も組まず、航空券を取得すると愛知県からバンコクへ飛び立った。そのアキちゃんが旅の虜になったきっかけは、主に若い人を対象とした旅人育成企画の「タビイク」だった。

タビイクの流れは、企画に参加した人がバンコクに集合するところから始まる。その後、3人旅、2人旅と徐々に旅を共有する人を減らしていき、最終的には1人で旅立っていくという内容だ。バックパッカースタイルの旅をしてみたいが、海外への不安を覚える若い旅人の応援企画だ。

僕が学生の頃にこの企画があれば参加していたのかなという思いもあるが、たとえ参加をしなくてもその一片を垣間見ることができる場所がある。そこは東京都杉並区高円寺にある「カフェ&バー スマイルアース」だ。スマイルアースではタビイクの説明会を開催しており、アキちゃんも愛知県から遥々高円寺へ足を運んだそうだ。

また、旅を終えても繋がりをもてるよう、同窓会や企画イベントを開催しては旅の余韻に浸ることができるようだ。実は過去に僕もスマイルアースを訪れているのだが、世界のビールを口にすることができ、旅が好きなら居心地の良いカフェ&バーだ。特にラオスのビール「ビアラオ」が飲めるのは嬉しかった記憶がある。

>>>タビイクの詳しい内容はこちら!!

www.tabiiku.net

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年越しスープ

 

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タイと日本の間には2時間の差があり、タイの方が2時間遅れている。日本では紅白歌合戦がとっくに終わり、明治神宮では長い行列が出来ていることだろう。そんななか、僕はテリーが手伝う屋台で「ガオラオ」というスープを酒のつまみに一杯やっている。ガオラオとは麺のないクィッティアオのようなもので、具がメインのスープだ。この屋台ではメニューにないが、ヌードルに使うスープに余ったネギや肉の部位、しいたけなどを入れて、内々用で食べる。それをお裾分けしてもらっているというわけだ。

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◇このガオラオがとても美味い。夜中のつまみには最高の一品

 

カオサン通りの年越し


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屋台で一杯やっているといつの間にか年が明けた。カオサン通りはもはや通りとは呼べず、巨大なフロアと化している。各店舗から鳴り響くミュージックに合わせて踊り、酒を喰らう人々。そして通りすがりで交わされるハッピーニューイヤーの挨拶に「あぁ、年が明けたんだな」と実感をした。

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チャクラポン通りとランブトリー通りの交差点では、新年の賑わいも相まって屋台に多くの客が押し寄せている。そんな賑わいを横目にテリーは相変わらず屋台に立ち続け、手際よくさばいている。その様子を一望できる屋台裏で僕はアキちゃんに聞いてみた。

「NAT2に泊まる他の日本人はどこで過ごしてるの?」
「分からないです」

どうやら話を聞くと、せっかくバンコクへ来たのに部屋で閉じこもるアキちゃんの姿を見かねて、テリーが屋台へ連れ出してきたようだった。タビイクではないが、年齢に関わらず出会った人で旅の内容が変わることがある。出会いのきっかけという奴だ。


団体で行動をすることを苦手とするアキちゃんは、屋台のママが運転するバイクに股がり市場へ買い出しに出掛けて行った。新年の盛上がりで賑わうカオサン通りより、ローカルな体験を望むアキちゃんにはもってこいの出来事だった。

そんなアキちゃんにテリーは、

「事故にあわなければいいな」

と、そっと呟いた。

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やはり彼は優しい男だった。そんなテリーはこの春、カオサン通りを離れ、ラフティングの業務に戻るみたいだ。そして再び冬の気配を感じる頃、カオサン通りの屋台にきっと立つことだろう。また、アキちゃんはこの先どんな旅の経験を重ねていくのだろうか。僕の旅も同様に。

そして2016年の日本と世界は一体どんな年になるのだろうか。出来ることなら悲しみの涙は少ない方がいい。また1年が始まる。

おわり

 

*一連のカオサン通りの屋台に関する記事は、テリーとアキちゃんの協力と掲載許可を得た。また、屋台のママをはじめ、スタッフにお世話になった。

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