違う宿へ遊びに行ける東南アジアの日本人宿 〜カオサン通りのNAT2ゲストハウスから〜

バンコク滞在:2015.12.28〜2016.01.02


旅をすれば一部の人を除いて必ず宿に泊まることだろう。僕は東南アジアばかりを旅しているから他諸国のことは分からないが、大抵の宿の一階にはレストランやバー、またはアルコールをはじめとする生活雑貨を販売している商店が存在する。この存在が旅を快適にするとは、アジア旅を始める前は分からなかった。それは、なにも自分が泊まった宿だけではなく、他の宿へ一杯飲みに行くことができることだった。

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日本人宿のいいところ

 

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◇バンビエンの山々の景色


僕は過去にラオスのバンビエンに行ったことがある。バンビエンは首都ビエンチャンと世界遺産に登録されている古都、ルアンパバーンとのほぼ中間に位置しており、旅の中継地点として多くの旅人に人気の街だ。泊まった宿の近くから見えた山々の岩肌の力強さが今でも印象に残っている。
 
そんな宿で一緒になった日本人の男性がいた。彼はマレーシアに住んでいて、休暇を利用しラオスへ旅に来ていた。その彼がバンビエン滞在中に連日遊びに行った場所が日本人宿の「チャンタラゲストハウス」だった。ゲストハウスの一階は生活雑貨の商店になっており、アルコールも置いてある。そこで一杯始めれば自然と宿泊客と顔を合わせるという訳だ。

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◇バンビエンのチャンタラゲストハウス

 
僕もバンビエン滞在中は彼の紹介により、連日チャンタラゲストハウスへ足を運んだものだった。そこで知り合った一部の人とは、旅を終えても東京で酒を交わす付き合いをさせて貰っている。
 
このような経験をすると、例えそのゲストハウスに泊まらなくても、遊びに行けるのが日本人宿のいいところだと思っている。ならば最初から泊まればいいという声もあると思うが、必ずしも部屋が空いているとは限らない。また、宿を探すときに何となく日本人宿に泊まる気分ではないことがあるのだ。
 

カオサン通りのゲストハウス

 

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◇夜のカオサン通り


今回カオサン通りでの滞在は、最初からプール付のホテルに宿泊を決めていたから日本人宿は頭になかった。そして、カオサン通りに日本人宿は今は存在しない。多くの日本人パッカーが寝床を目指した「さくらゲストハウス」は2014年の春に閉店した。この宿の漫画と南京虫にお世話になった旅人も少なくないことだろう。
 
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ふらりとNAT2へ

 

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◇NAT2外観 

 

そんなカオサン通りを歩きタナオ通りの向こうへ抜けると「NAT2」というゲストハウスがある。この宿は昔から地球の歩き方に掲載されていることから、日本人が多く集まる宿として有名だ。料金はエアコンなしのシングルで180Bという安さも、多くの旅人に支持されている。

 

◇NAT2 GUEST HOUSEの場所


僕はNAT2に宿泊をしたことはないが、今回どんな日本人がいるのか確かめたくて一杯飲みに足を運んでみた。入口を進むと突き当りに受付があった。その横にある冷蔵庫からビアリオの瓶を取り出すとタイ人スタッフに料金を支払い、日本人男性が座っている外に近い席に腰をかけた。幸いその日本人もビールを飲んでいたので話しかけてみることにした。

「NAT2に初めて来たんですよ」

すると瓶ビールを片手に彼は口を開いてくれた。

「そうですか。ここは日本人多いですよね。日本人宿ではないんですが、地球の歩き方に載っているらしくてね」

この日本人宿の定義というのが分かっているようで、いまいち分からないところもある。日本人が経営していて、客も日本人だと日本人宿というのは分かる。では、客の多くが日本人で経営が外人の場合は日本人宿というのだろうか。そこはやはり日本人が多く集まる宿という表現が正しいのだろうか。NAT2のロビーを見渡せば外人がビリヤードに励む姿が見られ、受付のスタッフも日本人ではない。

話しは続いた。彼の名前はテリー。30代前半の青年だ。今日は昼間からロビーにあるビリヤードを外人客と楽しみ、ビールを10本近く飲んでいるそうだ。そんな彼はこれから昼寝をするという。飲み過ぎて睡魔が襲ってきたのだろうか。しかし、昼寝をするには単なる睡魔だけではない理由があった。

「僕、ランブトリー通りとチャクラポン通りの交差点で夜はパッタイ作っているんです」

長旅の最中にお金を稼ぐ旅人は少なくない。ギターを片手に路上パフォーマンスをする旅人。またはハサミひとつで路上カットをする美容師などさまざまだ。しかし、彼はパッタイを作るという。どうもただの旅人ではなさそうだ。

「それは働いているんですか」
「働いているんではなくて、手伝っているんです」

働くと手伝うでは相当な開きがある。何よりギャランティが発生するかしないか、これはお金を稼ぐ旅人にとっては重要なことである。しかし、彼にはそんな気負いは全く見受けられない。さらに話しを続けると、経営しているタイ人にビールや食事を奢ってもらったり、どこかに連れて行ってもらったりすることがギャランティだと言う。

「大体21時か22時くらいから居るんで、良かったら来てください」

そう言うと、彼はNAT2の部屋へ戻っていった。

一体彼はただの旅人なのか。それとも沈没者なのか。気になる僕は夜のパッタイ屋に足を運んだのは言うまでもない。 

つづく

 

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◇ランブトリー通りとチャクラポン通りの交差点。通称「裏カオサン」の入口。パッタイ屋はそこにある


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