【香港】尖沙咀から旺角へ移動して昼散歩!雨傘革命と女人街の路上マーケットから

2015.09.18(2日目)

今日は重慶大厦がある尖沙咀(チムサーチョイ)の街からちょっと北へ移動する。場所は旺角(モンコック)だ。旺角といえば路上マーケットがある女人街(ノイヤンガイ)が有名だ。そして旺角といえば、避けられない話しがある。それは2014年9月から12月にかけて、香港で突然起きた学生らによる路上占拠事件だ。その場所のひとつが旺角の街だった。僕はその街を一目見たく、足を運んでみた。

 

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尖沙咀から旺角へ

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宿泊している重慶大厦(チョンキンマンション)の最寄り駅、尖沙咀から地下鉄で移動することにした。

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券売機の使い方は、行きたい駅にタッチすれば料金が表示された。料金は尖沙咀から旺角まで5.5HKDだった。

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券売機から出てきたのは切符ではなく、ICカードだった。

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尖沙咀駅の自動改札を通り、ホームへ向かう。

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ホームは、ホームドアが設置された綺麗なホームだ。

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車内に乗り込むと、少し暗い印象を受けたが、日本の電車が明るすぎるのだろうか。

旺角に到着

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旺角駅に着いた。出入口は幾つかあり、僕は「E2」から外へ出た。

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すると旺角の交差点が見えた。この場所で約一年前、学生らによる大規模デモが行われた。

路上占拠事件



Umbrella Revolution 遮打革命 雨傘革命 傘の革命 / Willy AuYeung


香港で突然起きた学生らによる路上占拠事件。それは今から約一年前の、2104年9月から12月にかけて起きた事件だった。香港島の金鐘や中環、そして僕がいる九龍半島側の旺角の路上を占拠。その数は数十万人にものぼった。路上占拠のきっかけは香港の行政トップ、行政長官の選挙が2017年に行われることに際し、中国政府が自由な立候補を認めない選挙制度を決めたことだった。これに対し民主派の学生たちが行政府前に集結して、大規模デモに発展した。警察の催涙弾は約70発とも80発とも言われている。その催涙弾に雨傘を開いて対抗したところから「雨傘革命」と呼ばれた。なんとも悲しい雨に違いなかったことだろう。


Umbrella Revolution 遮打革命 雨傘革命 傘の革命 / Willy AuYeung


それまでの選挙は中国政府の意向通りに行われていた。しかし2017年の行政長官選挙では普通選挙を行っていいとされていた。これは返還後の香港では大きな出来事だっただろう。しかし2014年8月、中国政府はひとつの決断を下した。それは2017年の選挙において、普通選挙は認めるが、指名委員会が立候補者を選ぶ方法だった。事実上、民主派が立候補できない仕組みだ。これに民主派の学生らが反発し、路上を占拠する大規模デモに発展した。その後、銅鑼湾での占拠場所が撤収され、12月に事件は収束を向かえたが、中国政府からも香港政府からも結果は引き出せなかった。残ったのは学生側からの多数の逮捕者という悲しい結末だった。


Hong Kong Umbrella Revolution #umbrellarevolution #UmbrellaMovement / pasuay @ incendo


あれから一年。大規模デモが残したものは一体なんだったんだろう。彼らの多くは中国共産党のほんとの怖さを知らない世代。天安門事件も知らない世代だ。その彼らが起こした今回の大規模デモ。それはこれから香港としての、香港人として歩む、第一歩だったんだろうか。大陸中国にいつも翻弄される香港人。この先、民主主義の日本として、香港に何ができるのだろうか。僕はこの先の香港を見つめたときに、旺角の交差点で考えてしまった。

香港に6年在住の日本人。僕の友人にこの事件のその後について聞いてみた。

「あれからパタッと何事も無かったように事件のことが消えたの。気持ち悪くない?」

気持ち悪い。そう、いつだって香港と中国の関係は裏の交渉で決まることが少なくない。それが中国といえば中国なのだが、その辺が明朗ではない気持ち悪さともいえる。一説では習近平を退陣に追い込むために、江沢民一派が背後で攪乱しているとの噂もあった。真実は分からない。だが、彼らが求めていたのは公平な選挙とともに、明朗な社会だったのではないかとふと思った。

YouTubeで見た動画だった。事件の収束時に彼らが空に放った風船に黄色い旗が取り付けられている。その旗には黒い文字でこう書かれていた。

「WE'LL BE BACK」
私たちは戻ってきます

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旺角の交差点

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旺角の街といえば、南北に続く女人街の路上マーケットだろう。マーケットといっても生鮮食品や日用品といったマーケットではなく、アジア各地で見かける旅行者向けのマーケットだ。どうやら香港の定番観光スポットらしいので足を運んでみた。旺角の交差点から歩いてみる。

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すると交差点には売店があり、店頭には雑誌やドリンクが並ぶ。

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頭上に目をやると、香港らしい風景がそこにはある。この一画は、尖沙咀より下町な雰囲気がある。

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今履いている靴の紐を変えてみたくなった。色で気分を変えるのだ。2本一組を10HKD(約150円)で購入した。

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暑い国では裸で作業する人が多い。特に華人は裸の印象がある。

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近代的なビルと、時代を生きぬいてきたビルが同居する。

女人街の路上マーケット

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どうやら女人街の路上マーケットに来たようだ。昼時にもかかわらず陳列は済んでいる。

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見飽きた感のあるアジア各国のマーケットだが、女人街のマーケットは軒が高いのが特徴だ。

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◇バッグ、かばんの店

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◇おそらくニセモノトケイの数々。一応カシオGショック

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◇絵画もマーケットの定番です

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以前、この手のケーブルは安いからよく買っていたが、すぐ充電できなくなるので購入を辞めた。買うならやはり純正だ。


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その土地のマグネットもマーケットの定番。僕は訪れた土地々々でマグネットを購入しているので、ここ香港でも購入した。料金は交渉の末、1個20HKD(約300円)だった。

 

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女人街の路上マーケットの道幅は狭い。30メートルもない道幅に、目一杯店舗をせり出しているから、歩くスペースはさらに狭くなる。そのうえ軒が高くて圧迫感がある。ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」に近い陳列だ。マーケット間の交差点に出ると、開放感があってホッと一息つける空間に感じた。

 

マーケットを抜けると…

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マーケットを抜けると、そこは電気街のようなエリアに出た。各店舗のショーウィンドウには、PCやスマホ関連の商品が並んでいる。

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◇足場の竹に目がいってしまう


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立ち食いスタイルの飲食店が数軒並んでいた。旺角の交差点から歩いてくると、何となくお腹が空いたような気がする。

 

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歩き疲れたので、公園でひと休みをする。

感想

女人街のマーケットは、香港のガイドブックなどを見ると15時くらいから開催されると書いてある。しかし実際に歩いてみると、お昼くらいからでも店舗は準備されており、十分に楽しめた。もっとも夜がメインの時間帯だろうから、昼は空いていていいかもしれないと思った。

そして旺角、雨傘革命の場所を見ては、この先の香港と民主主義について考えてしまった。そんな旺角の昼散歩だった。

 

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◇油麻地の交差点。ここから地下鉄に乗り、香港島へ向かった

 

 

 

 

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