ビキニのCAと悪態をつく女?ベトジェットエアVJ649便搭乗記'16 〜ダナン空港からホーチミンまで〜

ダナン滞在:2016.05.06

ベトナムの中部に位置するダナンから、南に位置するホーチミンまでは飛行機で移動をする。その航空会社は「ベトジェットエア」だ。ベトジェットエアは2011年12月より運航を開始しているベトナムの格安航空会社だ。僕はこのベトジェットエアを一度体験してみたかった。正確にいうとその国で運航しているLCCの国内移動というものを体験してみたかった。そのきっかけは旅行作家の下川裕治さんの著書『週末シンガポール・マレーシアでちょっと南国気分』を読んだときだった。

 

LCCが乗り入れるとき、必ずといっていいほど、既存の航空会社からの反発を受ける。そのときLCC側はこういうのだという。
「新しくLCCに乗る人は、いままで飛行機に乗っていた人ではなく、バスに乗っていた層なんです」
アジアの空港を見ていると、たしかにそんな雰囲気があった。バス並み運賃になったことで、飛行機が一気に気楽な乗り物になった。

下川裕治著 『週末シンガポール・マレーシアでちょっと南国気分』P263 

 

僕の旅はそのほとんどがLCCによる移動だった。しかし、それは国から国への移動ばかりで、国内の移動で利用したことはなかった。だからバスに乗っていた層という表現が、いまいちピンとこないところがあった。バスとの費用を比べると、1泊分のホテル代と飛行機代はかかるものの、これはベトナム国内のLCCに乗るチャンスだと思い、旅立つ前に日本からベトジェットエアのサイトで直接購入をすることにした。

 

 

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安い運賃

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早速ベトジェットエアのサイトを見ると、ダナンからホーチミンまでの運賃は628,900ドン。日本円で約2,900円だからバスとほとんど変わらず黙って購入するしかなかった。下川さんの作品に出てくる「バスに乗っていた層」という表現は確かに頷けた。果たしてベトナム国内LCCのベトジェットエアとはどんな航空会社なのだろう。とても楽しみにダナン空港へ移動した。

ダナン空港

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ダナン国際空港はダナン中心部より北方約2kmの位置にある、コンパクトな国際空港だ。

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空港の1階にはATMと外貨両替があり、レートが思ったより良かった。

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◇出発ゲートは2階です

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◇綺麗なCAがお出迎えしてくれます

ベトジェットエアのマーケティング

運航して歴史の浅いベトジェットエアの名が世界中に広まった理由に、CAがビキニ姿で乗務したニュースも要因のひとつだろう。人目を引くマーケティングは当局の怒りを買うこともあるらしいが、抜群の広告宣伝効果を発揮しているに違いない。ただし、ビキニ姿のCAを見るチャンスは一時のマーケティングで、今回はその姿を見るチャンスはないと思われる。

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モニターに18時35分発VJ649便ホーチミン行が見える

搭乗フロア

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順調にイミグレーションを通過すると、搭乗を待つ人々で埋まるベンチが見えた。そこは端から端まで見渡せることができ、ダナン空港が小さな空港だということが分かる。

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搭乗前にフォーを軽く一杯。その料金は70,000ドン前後。街で食べれば高くても40,000ドンだから、やはり空港は高い。

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◇洋風なレストランも完備していました

空港内の給水器

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搭乗フロアを歩くと無料の給水器を発見した。アジアを旅していると、空港内に無料の給水器が設置されているところを見る機会は少なくない。僕はそれを知ると、イミグレーションでペットボトルの中身だけを捨て、その後空のペットボトルに再び水を入れることを覚えた。

遅れるVJ649便

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VJ649便の出発が迫っているなか、モニターをいくら見ていても、ゲート番号が一向に表示されない。どうなっているんだ。少々不安気になっていると、空港内にアナウンスが響いた。それは遅延のお知らせだった。18時35分発のホーチミン行は、約1時間遅れの19時25分発に変更されたのだ。

LCCとはこういうものだが、それとうまく付き合っていくのもLCCを快適に利用するコツだと思っている。僕はこれまで幾度となくLCCを利用したが、遅延の経験は一度しかなかった。あれはバンコクのドンムアン空港からクアラルンプールのKLIAへ向かう便。40分遅れでドンムアン空港をあとにしたから遅延時間はさほど問題ではなかったが、クアラルンプールで羽田行に乗り換えなければいけなかった。結局その40分が響いて羽田への便には乗れず、予定外でクアラルンプールに1泊をした記憶が蘇った。しかし今回はその心配はない。ホーチミンに着けば予約済みの宿へ直行するだけだ。ただ、空港内で過ごす退屈な時間との戦いに勝てばいいだけだ。

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1時間遅れて搭乗

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時計の針が19時を回ったころ、VJ649便の搭乗が始まった。夕方にはダナン空港に着いていたから、長い空港滞在となってしまった。不安気にモニターを見つめるベトナム人に遅延の説明もした。僕は随分旅慣れてしまったとも感じた。

ベトジェットエアの機内の様子

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ボーディングブリッジで機内に入ると、3−3の配列でグレーのシートが目に飛び込んできた。機体はエアバス320だから、よく利用するエアアジアで乗る機体と同じだろう。古い歴史ある機体だ。

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◇なんとも言えない質素な見た目と、乱雑に並ぶメニューや注意事項の冊子

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◇座席間は毎度のことで、特に言うことはありません

客層はそのほとんどがベトナム人で、家族連れが多い。多くの子どもがシートの上ではしゃいでは、シートベルトも着用していない。そしてその注意が徹底していなく、この飛行機は大丈夫なのかと首を傾げたくなってしまう。

悪態をつく女

さらに嫌なことも起きた。窓側に指定された僕の席へ向かうと、すでに2人組のベトナム人女性が座っていた。間違えたのかと思い声をかけると、あっちに行けと適当な方向を指差すではないか。意思の疎通がとれていないのかと再度声をかけるも、そのやり取りが3回も続き女性はキレだした。どうやら間違いではなく、意図的に座っていたようだ。空いていたら他の席に移動しても構わないが、あいにく機内は満席の様子。これには参った。雑で悪意のある女性の態度に僕もムッとしてしまったが、すかさずCAが止めに入り女性は渋々席を譲り始めた。だが、スマートに通路に出るわけでもなく、靴のままシートに上がる始末。さらに所定の席についたらシートに立膝で座り、ガムをくちゃくちゃ噛み始めた。全く品のない女性だ。なんとも気分の悪いフライトとなってしまった。

その昔、空の旅は特別だったはずだ。いや、今も特別なはずだが、いままでバスに乗っていた層がLCCの客層というのは頷けるかもしれない。こんな雑多な機内は初めての体験だ。これが東南アジア国内のLCCなのかと納得したフライトとなった。

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そして機体はそれらと関係してはいないだろうが、揺れの激しい飛行となった。どこからかガタガタ、ゴトゴト異音も感じる。飛行時間は1時間15分。なんとか無事にホーチミンへ到着することを願うばかりである。

 

ホーチミン・タンソンニャット空港に到着

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願いが通じたのか、ホーチミンのタンソンニャット空港に到着すると、21時ころには空港の外へ出ることができた。ホーチミンはそれまでの街と比べて人も多く活気がある。僕にとって約2年ぶりのホーチミン。その歳月を取り戻すかのように、ホーチミンの空気を胸いっぱいに吸い込んだ。その空気は、記憶の片隅にあるホーチミン特有の匂いがした。ハノイでは味わえなかった、ベトナム南部の匂い。それが臭いとか不快ではなく、なんとも言えない東南アジアの匂いで、僕にとっては心地よい匂いだった。

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空港から市街地まではバスを利用するが、安価な152番のバスは18時で終わっている。だが、この春から夜間も運行する109番のバスが新たに空港と市街地を結んだ。僕はそれに始発から乗車したくて、国内線のターミナルからほど近い、国際線のターミナルまで徒歩で向かった。 

▷▷▷タンソンニャット国際空港と市街地を結ぶ109番のバスリポートはこちら

最後に筆者から

ベトナムの旅を終え、帰国してから知ったニュースだった。それは、ベトジェットの2015年の乗客数が、前年比66%増の930万人、売上高は200%以上増加して、4億8,800万ドル(約499億円)だった。その数字を裏付けるかのように、ベトナムは2015年にアジアで最も成長したマーケットになった。ハノイ-ホーチミン路線は、世界で最も乗客数を伸ばした路線とも言われている。同社は今年の乗客数を1,500万人、収益は倍増を見込んでおり、国内マーケットでは国営のベトナム航空を凌駕する勢いなんだそうだ。

今回実際に乗ってみた感想としては、終わりが決まっていて、先を急ぐ旅なら今後も利用するかもしれない。そこには、やはりバスと変わらぬ運賃も条件にある。しかし、遅延、客層の質というのを我慢しなくてはならない航空会社だということを十分に頭に入れなければいけない。そして世界中に発信されたビキニのCAだが、全員服を着ていたのでそれ目当てで搭乗しない方がいいだろう。あしからず。


ベトジェットエア VJ649便
搭乗日:2016年5月6日
区間:ダナン空港→タンソンニャット空港
運賃:628,900ドン(約2,900円)
航空券購入日:不明 


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