【シェムリアップ】朝日から夕日までアンコールワット観光!死ぬまでに一度は行ってみたかった世界遺産で至福の時間
2015.03某日(3日目)
今日はいよいよアンコールワットを観光する。アンコールワットとはシェムリアップにあるユネスコの世界文化遺産であるアンコール遺跡のひとつであり、その遺跡群を代表するヒンドゥー教寺院建築。12世紀前半アンコール王朝のスールヤヴァルマン2世によって、建立されたそうだ。大伽藍と美しい彫刻を特徴とし、クメール建築の傑作と言われている。カンボジア国旗や紙幣に同国の象徴として描かれているのはあまりにも有名な話しだ。
- 自転車でアンコールワットへ
- チケット売場
- アンコールワットへ移動
- アンコールワットに到着
- アンコールワットよ!あの姿が現れる!!
- 第一回廊
- 第二回廊
- 第三回廊
- 中央塔から西を望む
- アンコールワットを見終えた感想
- 気分の悪くなるお土産屋
- 朝日のアンコールワット
- 暗闇でも自転車
- 朝日スポットの池の前
- 夜は明ける
- 太陽とは?
- アンコールワットで見る夕日
- 話しかける男
- 感想
自転車でアンコールワットへ
移動手段は自転車。街なかにはレンタルサイクル屋があったが、僕は宿泊しているゲストハウスのレンタルサイクルを利用した。トゥクトゥクを利用して行く場合は問題ないが、自ら自転車やバイクで行く場合に注意したいのは経路だ。道を間違えると時間のロスだけではなく、炎天下のもと体力も奪われる。僕はてっきりアンコールワットの入口付近にチケット売場があると思っていたので、まんまと道を間違え引き返すハメとなった。
◇宿泊したゲストハウスとチケット売場の位置関係
チケット売場
◇チケット売場の外観
チケットは全部で3種類。1日券は20$、3日券は40$、7日券は60$。僕は3日間のチケットを購入した。
注意!
・2017年2月より、アンコールワットの入場料は1日券37$、3日券は62$、7日券は72$に値上がりしています。ご注意ください。
◇その場で撮影された顔写真入りのチケットが発行されました
アンコールワットへ移動
チケットの購入を済ますと、再びチャールズ・デ・ゴール通りを直進。しばらく走ると突き当るので左の方へ進んだ。周囲にはお堀があり、人々の憩いの場となっているようだ。
アンコールワットに到着
しばらくお堀の脇を走ると、見てそれと分かる賑わいの場所があった。そこがアンコールワットへの入口だ。国道6号線からの所要時間は約30分だった。
◇お堀の幅は200メートルあるそうです
◇お堀を渡ると周壁が見えました
◇左右見渡します。広大です
◇入口には少女の姿が。絵になります
アンコールワットよ!あの姿が現れる!!
周壁の入口を抜けると、あのアンコールワットの姿が見えた。ガイドブックやネットで何度も見たヒンドゥー教寺院、あの姿だ。
正面にアンコールワットを見ながら、大蛇の欄干に縁取られた参道を歩く。目線を横にそらすと、遺跡の壁に背をもたれ、寛ぐ少年たちの姿が見えた。いい光景だ。
そしてこれまた何度もネットなどで見ていた池があった。聖池だそうだ。その聖池の水面に堂宇を映し出す。空は雲の多い天気だったが、純粋に綺麗だなと感じた。明日は朝焼けに映し出すオレンジ色の姿も見たい。僕はアンコールワットの風を感じながら、しばらく池の前で時間が流れた。
第一回廊
アンコールワットの敷地は東西1500メートル、南北に1300メートル。とても広大な敷地だ。まずは第一回廊から歩いてみることにした。第一回廊は760mに及び長い。その壁を見てみると、ヒンドゥー神話をメインに8つの異なる物語が彫り刻まれている。数百年も昔の壁画だが、その繊細には度肝を抜かれた。
◇とても繊細なレリーフ。美しいです
◇きめ細やかな模様まで表現していました
◇これは馬と猿でしょうか?
◇これは猿ですね
僕は馬や猿が好きなので、どうしてもそちらに目がいってしまうのだが、「ラーマーヤナ物語」という「ラーマ王子兄弟と猿軍団VS魔王ラヴァナ率いる悪魔軍との戦い」というなんだか楽しそうなタイトルの壁画が良かった。これ、なんで戦っているのかというと、さらわれたシータ姫を取り戻すためだそうで、インド二大叙事詩のひとつだそう。うん、面白い。
第二回廊
続いて第二回廊へ進んだ。第二回廊は壁の彫刻はほとんど無く、そこには首が無い仏像が安置されていた。長い年月のうちに落下してしまったのかと思いきや、これは盗掘行為の説があるみたいだ。東南アジアには神像や仏像に高価な宝石や宝玉を埋め込むという習慣があったそうで、像に宝石を埋め込むことにより、さらに価値のある像になると考えられていたんだそうだ。
それらの神像や仏像の頭はそれだけでも売ることができ、貧しい人や盗掘者が貴金属を探すために手足を破壊し頭を持ち去ったという説が有力らしい。
◇首がありません
◇何だか物悲しくなるんです
第三回廊
第三回廊へ進むと「神々の住む場所」と言われている中央塔が見えた。仏陀立像が四方に立ち、その周りに三段に並ぶ美しいデバター像が残っている。
中央塔への入場時間は午前8時~夕方16時30分までで、人数規制や服装規制がある。そして仏教の日(週1回)は入場できないらしいので、事前に下調べをしないと残念なことになる。
中央塔から西を望む
上へ上ると気持ちのよい風が吹き抜ける。そしてアンコールワット入口を望む。地平線は豊かな緑が広がっている。その方角は西向きだった。調べてみるとアンコール遺跡内にある寺院はすべてが東向きで、アンコールワットだけが西向きなのだ。理由は神を祀った神殿ではあるが、王の死後は自らの墓とする目的のため西向きに建てられたらしい。
◇綺麗に保存されています
◇模様が気に入りました
アンコールワットを見終えた感想
アンコールワットの建築に費やされた歳月は約30年。繊細で活き活きと描かれた壁画は他の遺跡とは規模が違った。「死ぬまでに一度は見たい!」と思ったアンコールワットは、「また見たい!」という想いにも変化した。思えば1970年にカンボジア王国が倒れてから、1993年にカンボジア国民議会選挙で民主政権が誕生するまでは内戦状態だったのだ。さらにポル・ポトが亡くなった1998年、この地が平定されたことを考えると、カンボジアという国はさらなる未来へ向けてこれから歩きはじめたばかり。こうしてカンボジアに訪れているのは、なかなか感慨深いものがある。
気分の悪くなるお土産屋
アンコールワット敷地内には飲食店や衣料などの店舗が並んでいる。シェムリアップ滞在中に感じたのは、比較的商売気の薄い控えめなクメール人という印象だったが、ここをはじめとする観光客が集まる商売人はなかなかガッツのある人達だった。
とある洋服屋の女性に容赦なく商品をアピールされ「あとで来る」と言い、実際あとで来てみたが、買わないとみるや日本語で「嘘つき!おじさん!」と日本語で言われてしまった。念願のアンコールワットの美しい建築物を見て、余韻に浸っていたのが一変、気分が悪くなってしまった。まったく、商売人としてあるまじき発言だ。
◇土産物屋で癒されるのはキミだけです
朝日のアンコールワット
アンコールワットで人気のある「サンライズ アンコールワット」は、朝早い時間にもかかわらず凄い人出だと耳にする。アンコールワット越しの綺麗な日出はネットやガイドブックで何度も目にしていたが、やはりこの目で見てみたい。そしてその景色をカメラに納めたい。そのためには早起きをしなければならなかった。起床時間は午前4時。昨夜は宿泊したゲストハウス主催のバーベキューに参加をし、他の宿泊客と夜遅くまで宴を楽しんでしまった。睡眠時間は3時間くらいだろう。
暗闇でも自転車
アンコールワットまでの移動手段は自転車だ。しかし道中は照明が全く無く、頼りは月明かりだけだ。1m先もよく見えないなか、ひたすらペダルを漕ぐ。どこからか野犬の遠吠えも聞こえてくる。少しだけ不安な移動となった。
お堀の辺りに来ると、多くのトゥクトゥクのテールランプが闇夜を照らす景色に変わった。やはりどの観光客も朝日のアンコールワットを目当てに早起きをしているのだろう。
朝日スポットの池の前
アンコールワットに入場すると、人気の撮影スポットでもある聖池の前に陣取った。池に映るアンコールワットの姿がとても綺麗なのは、事前の情報で知っていた。
待っている時間というのは長く感じるものである。徐々に空がうっすらと明るくなってくる。それと共にアンコールワットの外観も徐々に姿を現した。太陽は姿を現せないが、確実に幻想的な空気は感じることができている。
夜は明ける
アンコールワットの向こう側、つまり東の方角に太陽は顔を覗かせているのだろう。薄っすらと空が赤みを増してきた。いい、とても良い。アンコールワットに流れる朝の涼しげな空気もまた良い。
目線を辺りに移すと、物凄い人の数が見えた。こんなにも多くの人がいたんだ。暗闇で気づかなかった人出に、度肝を抜かれた。早起きをして良かった。もし遅く来て後ろの方に陣取れば、きっと人の頭が映り込んで、納得のいく写真は撮れなかっただろう。
◇美しい。ただそれだけ。言葉はいりません
時間の経過と共に雲は流れ、アンコールワットは色々な姿を見せてくれる。この時ほど写真撮影に夢中になったことはなかった。
◇ただ、見ているだけでいい。それだけでいい
◇空が明るくなると、徐々に人の姿はバラけます
◇参道から見るアンコールワットもいいんです
アンコールワット越しの朝日は、日出のほんの短い時間なんだと分かった。太陽は徐々に東から南へ移動をしている。
ただ、見る場所を変えると、アンコールワット越しの太陽を見ることができた。足早に帰る人もいるなか、ここは粘りが必要。ゆっくりとカメラを構えることができた。
◇それにしても、人はなぜ太陽に導かれるのだろうか?
太陽とは?
太陽の年齢は約46億年と言われている。太陽は物を育て、浄化し、希望へと導くポジティブなパワーがある。そんなところから人々は太陽に導かれるのか。アンコールワットにいる彼らは、単なる綺麗な景色を納めたいだけではないと思うのは僕だけだろうか。
◇周壁から見る朝日。忘れません
◇差し込む光が美しいんです
アンコールワットで見る夕日
アンコールワットは朝日もいいが、夕日もまたいい。僕は特に夕日が好きだった。どこか哀愁を感じる夕日は旅によく似合う。ただアンコールワットの夕陽と言っても、アンコールワット越しの夕陽を見るためには、正面ではなく裏手の東側から見なければならない。それはアンコールワットの正面が西を向いているからだ。ここで言うアンコールワットの夕陽というのは、アンコールワットで夕陽を見られればそれだけでよかった。
夕陽は高い位置から見れば、景色の抜けが良く空は広い。そして沈む様子も長く見ることができる。一方、低い位置でみれば沈む様子は短いが、太陽より手前の景色によって印象が変わる。どこで夕日を見ようか。僕はアンコールワットの入口の路上に座った。入口はトゥクトゥクやツアーバスなどの乗り物が行き交い人も多い。東南アジア特有の雑多感を感じることができ、とても良いシチュエーションだ。
僕は太陽が好きだ。その時の感情や切なさ、やる気も太陽に込めることができる。赤みの帯びた色合いも好きな理由のひとつである。
話しかける男
沈む太陽はいよいよクライマックスというところで、ひとりの男が話しかけてきた。その男は自らのスマートフォンで夕日の写真を撮りたかったらしいが、「カメラアプリの動作が分からない」と訪ねてきたのだった。まったく、このタイミングで話しかけてくるなんて……。
僕はこの手の扱いは得意な方だが、男のスマートフォンは複雑で分からなかった。
「これは本当にあなたのスマートフォン?」
と差し返すとなぜか2人して爆笑してしまった。どうやら購入したばかりの様子だった。
◇いよいよクライマックスです
◇切ない気持ち。積み荷のない船です
◇太陽は広大なアンコールの森の向こうへ
シェムリアップのアンコールワットで見た夕日は、美しくとても濃いオレンジ色だった。まるで箸でつついたら、トロっと黄身が溢れ落ちそうな卵のようだった。その卵のような太陽は森の向こうへ綺麗に消えていった。とても幸せな時間を過ごすことができた。旅をして良かったと思えた。最後まで見届けた僕は、国道6号線へ向けて闇夜を自転車で駆け抜けた。
感想
「美しいレリーフの数々と圧倒的な存在感に魅せられてしまった。そして太陽との共演。やはりアンコールワットは死ぬまでに一度は見たい世界遺産だった!」
アンコールワット Angkorwat
アンコール遺跡群入場料金:1日券 20$ 3日券 40$ 7日券 60$
・2017年2月より入場料が値上げされています。各自ご確認下さい。交通手段:自転車
所要時間:国道6号線から約30分
アスファルトの道が続き、道路状態は良い。交通ルールも比較的良かった。
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